台風18号が北上中 ジェット気流はまだ北
台風18号の進路
発達中の台風18号がフィリピンの東海上を北西進しています。
台風18号は、今後向きを次第に北に変え、暴風域を伴いながら、先島諸島を通って東シナ海に入る見込みです(図1)。
沖縄県先島諸島の竹富町では、30日(月)昼前から暴風域に入る確率は高まり、夕方(15時~18時)には、暴風域に入る確率は60パーセントを超えています(図2)。
つまり、竹富町に台風18号が最接近すると考えられるのが、30日夕方(15時~18時)ということになります。
台風は台風自身の風と地球が自転する影響で、ゆっくり北上する性質がありますが、台風の動きのほとんどは、上空の風によって流されるものです。
図3は、専門家が用いる上空約9600メートルの高層天気図に、高気圧(太平洋高気圧)とジェット気流(強風が吹いている幅が狭くて細長い領域)を示したものです。
台風18号は、現在、日本の南海上にある太平洋高気圧の南西側に位置しています。
このため、台風18号は、太平洋高気圧の縁辺部をまわる風に流され、北西進のち北進して沖縄県先島諸島に接近する予報です。
南下してこないジェット気流
ジェット気流は、秋になると強まりながら南下してきます。
このため、一般的な秋の台風は、北上をはじめると、すぐにジェット気流に流され、速い速度で北東から東北東進します。
しかし、今年は、このジェット気流がなかなか南下してきません。
まだ、朝鮮半島から津軽海峡までの南下にとどまっています。
このため、台風18号は、北上をはじめても、ジェット気流の位置に達するまでは東へは進みません。
夏台風のように、しばらく東シナ海を北上してから、向きを東に変えます。
このため、台風18号の九州接近は10月2日になってからと予想されます。
福岡地方が暴風域に入る確率から、福岡地方に最接近する時間帯を推定すると、2日の夜のはじめ頃(18時~21時)になります(図4)。
週明けの天気
週間天気予報を見ると、週明けは台風18号の影響が全国に及んでいます(図5)。
台風が足早に日本列島を去らないからです。
台風18号の雨雲は、中心の南側に大きく広がっていますので、台風から離れた場所の雨雲にも注意が必要です(図6)。
週明けは、台風情報はもとより、週間天気予報などにも注意が必要です。
タイトル画像、図6の出典:ウェザーマップ提供。
図1、図2、図4の出典:気象庁ホームページ。
図3の出典:気象庁資料に著者加筆。
図5の出典:ウェザーマップ資料に著者加筆。