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またしてもゴミ処理場で火災 気をつけるべき「リチウムイオン電池」の捨て方とは? #専門家のまとめ

矢野きくの家事アドバイザー/節約アドバイザー/防災士/食育指導士
リチウムイオン電池が原因とされるゴミ処理場での火災が相次いでいる(提供:イメージマート)

埼玉県川口市は今月3日のゴミ処理施設での火災を受け、9日10日は一般ごみの通常収集を市内全域で停止することを発表しました。今回の火災の原因は現在調査中ですが、2023年12月の東京23区 粗大ゴミ処理施設、2024年12月の千葉県印西市のごみ処理施設ほか、近年ゴミ処理施設での火災が相次いでいます。

これらゴミ処理施設での火災の多くが、リチウムイオン電池の発火が原因と言われています。現代の私たちの暮らしの中で多くのものに使われているリチウムイオン電池。何を気をつけるべきなのでしょうか。

ココがポイント

家庭ごみとして捨ててはいけないリチウムイオン電池が混入して発火したとみられ、修理費は約3千万円。
出典:朝日新聞デジタル 2023/5/8(月)

リチウムイオン電池は熱や衝撃に弱いといった性質があり(中略)発煙・発火・過熱に伴う火災事故等が起こる場合があります
出典:消費者庁

衝撃を与えないよう適切に取り扱い、むやみに分解しない。製造事業者が指定する充電器やバッテリーを使用する。
出典:東京消防庁

リチウムイオン電池は適切な分別を!

エキスパートの補足・見解

「モバイルバッテリーから発火」というのは度々ニュースになるので、モバイルバッテリーにリチウムイオン電池が使われていることをイメージできる人は多いと思います。しかし今の私たちの暮らしの中では、多くの製品にリチウムイオン電池が使われているのです。

スマートフォン、パソコン、デジタルカメラ、ワイヤレスイヤホン、ハンディファン、加熱式タバコ、コードレス掃除機のバッテリー、電動工具のバッテリー、電熱ベストやグローブほか、「充電して使うもの」をイメージするとわかりやすいでしょう。

リチウムイオン電池が使用されている製品を捨てる場合は、製品ごとに各自治体によって捨て方が指定されています。小型のリチウムイオン電池の場合は、家電量販店や自治体の施設などに、回収ボックスが設置されていることが多いので、それらのボックスに捨てることが可能です。

「これくらい大丈夫だろう」という安易な気持ちでほかのゴミと混ぜて捨てられていることによって、ゴミ処理施設やゴミ収集車の中で火災が発生しているのです。自治体のホームページを確認して、必ず指定された方法で捨てるようにしてください。

家事アドバイザー/節約アドバイザー/防災士/食育指導士

家事の効率化、家庭でできるSDGsを中心に、テレビ、講演、コラム連載などで活動。働く人向けの時短家事術、シニア層への家事改革などをアドバイス。「防災士」の資格を持ち家庭での備え、「食育指導士」の資格も持ち、食品ロス削減をテーマにした講演も定評がある。100円ショップや業務用スーパーでのお得な買い物術の紹介や、便利グッズの開発にも携わる。【テレビ出演】NHKごごナマ(準レギュラー)・日本テレビミヤネ屋・TBSテレビはなまるマーケット・フジテレビ笑っていいとも他。【連載実績】HONDA・東芝・イオン等企業のオウンドメディアや、日経新聞・時事通信 他。【著書】シンプルライフの節約リスト(講談社)他。

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