【日立市】 海の見える喫茶室『水面の詩』で、自分が自分を大切にする『余白』のひと時を楽しむ。
最近一人の時間をゆっくりと過ごせたのはいつでしょうか。お仕事が終わってから?子どもたちを寝かしつけてから?それとも、今抱えている物事が片付くこれから?
毎日少しでも一人でゆっくり過ごす時間が取れたらいいなとは思いますが、今やるべきことを全て片付けてから…なんて思っていると、一息つく間もないまま就寝時間になってしまうことも多いのではないでしょうか。
今回はそんな日ごろの自分にゆっくりとくつろげる時間と場所を提供してくれる『水面の詩(みなものうた)』をご紹介します。
『水面の詩』は、震災時に閉業してしまった、日立市河原子町の旅館『静台荘』を改装し、2階の203号室を喫茶室としてオープンしました。静台荘全体の改装は現在も進行中ですが、ゆくゆくは暮らすように泊まる宿として、また、お試し移住や多拠点居住者向けのシェアハウスとしてオープン予定です。
静台荘の玄関の一角には、『水面の詩』の受付席がありますので、こちらで受付を済ませます。
水面の詩は、通常のカフェや喫茶店とは異なり、自分が自分を大切にできる『時間』と『場所』を提供しています。席料は1,500円となり、最大3時間の滞在が可能です。席料には大切な時間をゆっくりとくつろげるよう、ドリンクやデザート、軽食のサービスも含まれています。組み合わせとしては『ドリンク1杯+デザート1つ』、『ドリンク2杯』、『軽食1つ』の3パターンの中から選ぶことができます。
ドリンクの種類や軽食を選ぶ間、店主のご厚意でウエルカムドリンクのサービスがありますので、ゆっくりと心を落ち着かせてメニューを選べます。写真のウエルカムドリンクは赤紫蘇のジュースでした。
メニュー表は一部抜粋とさせていただきますので、ご来店時のお楽しみとしてご自身の体調や気分に合わせてお選びください。
デザートメニューは、クレープを中心としたメニューになっています。メニューの右上に書かれている、「言葉がまとう空気のように“包む”をテーマにしたデザートです。」この言葉には、なぜ“クレープ”なのかが書かれています。水面の詩ではたくさんの『言葉』や『詩』がひっそりと飾られています。
喫茶室は、2階にありお席は5席あります。
窓側には2席あり、どちらも海風が気持ちの良い席です。窓の外を眺めながら読書や日記、創作作業などにも良さそうな席です。
ゆったりとした空間で本を読みたい方におすすめのソファ席。こちらからは少し控えた場所から広がる海と空を臨むことができます。書き物など机を使いたくなったときは、空いている他のお席への移動も可能です。
窓側から一番離れているお席で、喫茶室を一望できます。他の人の視線が気にならないようにお席は配置されていますので、落ち着く席です。机の上には鉛筆が備えてありますので、お手紙を書いてみたり、日記を綴ってみたりと、電子機器ではない紙とペンで何か表現してみたくなるような席です。
一席だけ壁に囲まれた個室の席があります。壁はありますが、扉は無くカーテンで仕切られており、内窓もありますので、どことなく喫茶室全体とのつながりを程よく感じ、落ち着くことのできる空間です。一人の空間で集中されたい方にはおすすめの席です。
あなたならどこの席を選ぶでしょうか。今回私は、窓側の一席を利用しましたが次回はこの個室の席も使用してみたいと思いました。
今回頼ませていただいたデザートと飲み物は、『季節のフルーツ&あんこ巻』と『季節のクリームソーダ』です。今回ご用意いただいたデザートとお飲み物は、店主様のご厚意により無償で提供いただきました。ありがとうございました。
季節のフルーツ&あんこ巻は、粒あんの上に季節のジャムとバターをのせた二種類の組み合わせを、もっちりとした厚めのクレープ生地で巻いたもの。あんこの甘さは控えめで、程よく溶けたバターがあんこに絡み、あんバターが好きな人にはおすすめです。季節のジャムは梅ジャムとなり、あんこと梅の酸味が絶妙でとても美味しいです。梅ジャムとあんこの組み合わせは、お豆料理の一品としても出せそうなお味で、新たな味の発見に感動しました。とても美味しかったです。
季節のクリームソーダは、梅シロップのソーダになります。今回クリームはありませんが、梅の香りと酸味、梅シロップの甘さが混ざりすっきりとした味わいのソーダです。
ソーダの中に沈む梅もぜひ食べてみてください。梅の果肉が完熟フルーツのような柔らかさで、とても美味しいです。
他にも、季節のフルーツクレープやアイスコーヒーもおすすめです。
季節のフルーツクレープは、桃のバニラジャムとサワークリームを贅沢にのせたクレープになります。桃とサワークリームの爽やかな組み合わせもとても美味しそうです。
アイスコーヒーは、一回一回手回しタイプのミルで、挽きたてのコーヒーをハンドドリップで抽出しています。挽きたてのコーヒーの香りや風味が味わえコーヒー好きにはたまりません。
大人になると子どもの頃には当たり前のようにあった『おやつの時間』をとることができなくなることが多いので、水面の詩でゆっくり「おやつの時間」を楽しむのもおすすめです。
喫茶室でゆっくり過ごしていると、どこからともなくアロマの香りが漂ってきます。アロマは、受付の時に好きな香りを選ばせてもらえるので、好きな香りに包まれた空間で過ごすことができます。
喫茶室の一角には、詩の展示スペースがあります。
現在展示されているのは、”暖かな日に”さんの作品となり、夏の終わりである立秋のころまで展示されています。
普段『詩』の作品になかなか出会う機会がありませんでしたので、こうして誰かの心に灯った言葉に触れさせてもらえるのはとても嬉しかったです。
水面の詩には、展示スペース以外にも、店主の詩も密かに飾られています。店主の言葉は、忙しなく生活する私たちにあちこちから優しく語りかけてくれ、普段心の奥底に押し込めてしまった自分の心の声を、解き放たせてくれるような不思議で優しい想いが溢れています。
『水面の詩』の名前の由来ですが、人は心を切り離すことはできず、心には常に色々なものを映します。水面にも様々なものが映り込むことから、心を水面に例え、自分の心には今何が映っているのか、たまにはゆっくり見ることができたらという想いが込められています。
過剰な情報で溢れた現代は、知らず知らずのうちに要らない情報までもが私たちの心を少しずつ蝕んでいきます。時には嬉しい情報もありますが、時には苦しいことや悲しくなるような情報であることもしばしば。そんな日常の雑踏から少しだけ離れられる場所があったらと思いますよね。
毎月訪れる満月の日には、『月のみち喫茶室』という夜喫茶も水面の詩では開催されています。昼間とは違った、月の光に照らされる海を眺めながら、思い思いのひと時を過ごせますので、昼間訪れることができない人は夜喫茶に訪れてみるのもおすすめです。
水面の詩では、好きな物を眺めたり、美味しいお菓子をゆっくり味わってみたり、窓の外をただぼーっと見て過ごしたりなど、あなたの心に必要な“余白”を届けてくれます。ふと最近疲れているなと思ったり、自分一人の時間を楽しみたいと思ったら、ひとまず普段のことは横に置いて、『水面の詩』を訪れてみてはいかがでしょうか。
水面の詩(みなものうた)
■住所
茨城県日立市河原子町2-22-2
詩のある宿 静台荘 2階203号室
■営業日
隔週水・金曜日、たまに土曜日
※不定休のため最新情報はインスタグラムをご確認ください。
満月の夜に開催【月のみち喫茶室】
※次回は7月21日(日)17時~21時に開催。
※喫茶室は完全予約制となりますので、下記インスタグラムのDMよりご予約下さい。
■お問い合せ・喫茶室の予約
インスタグラムDM▷水面の詩
■駐車場
有り(5台)