Yahoo!ニュース

日本代表のバロメーターはスペインリーグにあり

杉山茂樹スポーツライター

レアル・マドリーとバルサ。それぞれの中盤には、ブラジルW杯に出場したクロアチア代表の中盤が2人いる。モドリッチと今季、セビーリャからバルサ入りしたラキティッチだ。

マドリーとバルサは現在、UEFAチームランキングで1位と2位を占めるいわば欧州のビッグ2。クロアチア人なら、胸を張りたくなるだろう。

ブラジルW杯に出場したクロアチアは、開幕戦でブラジルと対戦。敗れはしたが、西村主審がもし、開催国寄りの笛を吹いていなければ、結果はどうなっていたか分からない微妙なものだった。

前半のある時、中盤でボールを受けたラキティッチが、巧みなボール操作でボールをグイと前に運ぶようなプレイを見せた瞬間があったが、そのワンプレイを見せられたブラジルの選手は大いに焦った。

巧いチームは巧いチームに、巧い選手は巧い選手に弱いと言われるが、このシーンはまさにそれ。ラキティッチのボール操作術は、接戦を予感させるに十分なものだった。

片やブラジルには、ラキティッチ、モドリッチはいなかった。ブラジルが強そうに見えない大きな理由の一つと言えた。「中盤天国」スペインリーグで、ベスト11に選ばれそうなブラジル人の技巧派MFは見あたらないのだ。かつて、デポルティーボでスペインリーグNo.1ボランチとして活躍したマウロ・シウバが、いまさらながら懐かしく感じられる。

この記事は有料です。
たかがサッカー。されどサッカーのバックナンバーをお申し込みください。

たかがサッカー。されどサッカーのバックナンバー 2014年9月

税込550(記事4本)

※すでに購入済みの方はログインしてください。

購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。
スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

杉山茂樹の最近の記事