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「マイナス1.5差」首位→「2ゲーム差」2位に転落…リチャード11号も空砲【ソフトバンク2軍】

田尻耕太郎スポーツライター
7回表途中、降雨により中断。そのままコールドゲームに

【8月28日 ウエスタン・リーグ ソフトバンク2-3オリックス(7回表降雨コールド) タマスタ筑後 1,002人】

 台風10号が九州地方に接近する中だったが、福岡県筑後市のタマスタ筑後でウエスタン・リーグ公式戦の福岡ソフトバンクホークス対オリックス・バファローズが開催された。

 試合はソフトバンクが競り負けた。腰痛で一時離脱していたルーキー右腕の村田賢一投手が6月9日以来の公式戦マウンドで先発したが、本塁打2発を浴びるなど3回1/3を6安打3失点と悔しい登板となった。

ソフトバンク先発の村田賢一
ソフトバンク先発の村田賢一

 打線はリチャードに一発。ウエスタン・リーグ単独トップを走る11号2ランを放った。1点を追う4回裏には2アウト一、二塁から桑原秀侍内野手の左前安打で二塁ランナーの廣瀨隆太内野手がホームに突っ込んだが、相手左翼手の好返球でタッチアウト。惜しくも同点機を逃した。

 試合前まで首位だったソフトバンクだが、この敗戦で2位転落。

ところで、ウエスタン・リーグの順位表ではその時点で、あまり見られない現象が起きていた。

 ソフトバンクは54勝31敗7分で貯金13。一方、2位の中日が62勝36敗7分の貯金16と、2位球団の方が3つ多かった。しかし、順位決定で最優先されるのは勝率。ソフトバンクは.635で中日の.633をわずかに上回っていたため、ソフトバンクが「ゲーム差マイナス1.5」で首位に立っていたのだ。

 だが、この日は中日の試合がなく、ソフトバンクは敗れた。ソフトバンクの勝率は.628と下落。そのため中日に順位を逆転され、2ゲーム差(貯金数4差)をつけられての2位転落となった。

 ウエスタン・リーグは9月29日に閉幕する。残りちょうど1か月。優勝争いはこの2チームに絞られており、直接対決は9月13日~15日の3試合を残すのみ。一体どんな結末を迎えるか。

11号を放ったリチャード(左から2人目)
11号を放ったリチャード(左から2人目)

オリックス  `1110000× 3

ソフトバンク `020000   2

(7回表1アウト降雨コールド)

<バッテリー>

【B】権田、山岡――堀

【H】村田、中村亮、宮里――渡邉陸

<本塁打>

【B】小田1号、杉澤2号 【H】リチャード11号

<スタメン>

【B】8杉澤 5元 6横山 3内藤 Dトーマス 9小田 2堀 4野口 7池田

【H】8佐藤航 4三森 7笹川 5井上 3廣瀨 Dリチャード 2渡邉陸 9桑原 6山下

<得点経過>

1回表【B】内藤がレフトへタイムリー(H0-1B)

2回表【B】小田が右越えソロ(H0-2B)

2回裏【H】リチャードが同点2ラン(H2-2B)

3回表【B】杉澤が勝ち越しソロ(H2-3B)

(※写真はすべて筆者撮影)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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