宮城県 12日(土)は夏と秋の狭間で大雨のおそれ
9月も中旬、朝晩は秋の虫たちの鳴き声が聞こえるようになってきた宮城県ですが、空気はまだ夏のようなムシッとした状態が続いています。
あす12日(土)はその夏の空気と秋の空気がぶつかり合うことで大雨になるおそれがあります。
肌寒さをもたらす北の高気圧
きょう11日(金)、大陸から日本列島には長く前線が伸びていました。秋雨前線です。
秋雨前線の北側には涼しい空気を持った高気圧があり、大陸から日本の方へと南下してきています。
あすになるとこの高気圧から、やませの時のように涼しく湿った空気が流れ込み秋雨前線は南下、宮城県内は最高気温でも23℃前後と半袖では心もとない肌寒さになりそうです。
これだけならば大雨になることはないのですが、同時に南からは雨雲の材料でもある暖かく湿った空気が流れ込んでくる見込みです。
雨雲の材料をもたらす南の熱帯低気圧
暖かく湿った空気の原因が、南の海上から伊豆諸島付近へと北上してくる熱帯低気圧です。
11日現在の予想では台風にまでは発達しない見込みですが、発達はせずとも熱帯低気圧は暖かく湿った空気の塊です。この熱帯低気圧周辺の暖かく湿った空気と、高気圧からの冷たく湿った空気がちょうど宮城県付近でぶつかり合う見込みです。
南北からの湿った空気の合流により、あす12日の宮城県はほぼ一日雨が降り続く見込みです。特に熱帯低気圧が北上してくる夜になると、県南を中心に雨脚が強まって、総雨量が100ミリを超える所もありそうです。
きのう10日(木)のような大雷雨になるわけではなさそうですが、総雨量はきのう以上となる可能性が高いですので、土砂災害や川の増水などにはご注意ください。
秋雨は宮城にとっての大雨シーズン
そもそも、この夏から秋へと移ろう時に現れる秋雨は、宮城にとっては梅雨と並ぶ大雨シーズンでもあります。
仙台の旬別降水量の平年値は、6~7月と並んで9月も一年の中でトップクラスの多さになっています。特に今回のように秋雨前線に南からの台風や熱帯低気圧が絡むと大雨になりやすい時季です。
爽やかな秋晴れがやってくるまでの間、雨による災害などにはご注意ください。