日本のラファエル氏に続き韓国の仮面YouTuberもアカ停止。致命傷となったのは……
日本では先週、人気YouTuberのラファエルさんのメインチャンネルが停止になり、ヤフートピックスでも取り上げられるほどのニュースとなったが、同じようなことが韓国でも起きている。
韓国でも最近、60万人以上のチャンネル登録者を抱える人気YouTuberが物議を醸したのだ。
そのYouTuberは、韓国の伝統的なお面“ハフェタル”を被って時事問題を評論する動画で一躍人気を集めた人物だ。韓国の個人として初めてチャンネル登録者1000万人を超えた 美女YouTuber、J.Flaには及ばないものも、60万人というチャンネル登録者数からお察しの通り、広告収入もかなり多かったという。
(参考記事:美女ユーチューバーJ.Fla、韓国人初のチャンネル登録者数1000万人突破)
チャンネル登録者が約40万人だった昨年、彼が公開した収入は月5000万ウォン(約500万円)ほどだった。また、彼が運営するFacebookページなどの収入を合わせると約1億ウォン(約1000万円)にのぼると噂され、韓国人YouTuberの中でもトップレベルの収入と人気を博していたという。
(参考記事:韓国個人YouTuber登録者数ランキングTOP10を一挙紹介!! 気になる収入や年齢は?)
以前インタビューした“韓国版ざわちん”PONYのように、多くのYouTuberたちが企業のプロモーションに起用されるのが現状で、そうした影響力からPONYはK-POPガールズアイドルとともに、昨年の「世界で最も美しい顔100人」にもノミネートされていたほどだ。
今や一般人はもとより売れない芸人やトップ女優までもYouTubeチャンネル運営に乗り出しており、韓国では人気YouTuberたちの日常を追ったリアリティ番組もテレビで放送されている。かつて絶大な人気を誇ったアイドルたちも、本業もおろそかにYouTubeに転身している状況でもある。
韓国だけでなく、世界中の老若男女にYouTuberブームが巻き起こり、小学生のなりたい職業ランキングにYouTuberが挙がるようになったことを見ても、その影響力は恐ろしいほどだ。
ただ、YouTuberへの関心が高まっているからこそ、彼らが炎上を巻き起こした時の波紋も一段と大きい。
冒頭で紹介した有名YouTuberは、日本の「2ちゃんねる」に類似した韓国巨大ネット掲示板「DCインサイド」のヘビーユーザーだった過去が発覚され、激しい非難にさらされた。
本人の告白によると、女性芸能人のセクハラをはじめ、「天安沈没事件」や「セウォル号沈没事故」の犠牲者への嘲弄・冒涜など、本人曰く「改めて見るとクズ人間としか言いようがない」悪質な内容を掲示板に書き込んでいたという。
ちなみに「DCインサイド」は、今や極右勢力として社会問題にもなっている“イルベ”こと「日刊ベスト」の母体となる掲示板だ。
(参考記事:女性アイドル殺害予告に、元大統領への冒涜まで。韓国社会の問題児「イルベ」とは)
これまでイルベでは元大統領への冒涜やTWICEメンバーに対する殺害予告、女子高生への性的暴行予告など、様々な書き込みが物議を醸している。そのようなイルベ出身の彼が配信するコンテンツに、数多くの人が熱狂していたわけだ。
「扇動されていたのか」「二重人格者に騙されていた」と、世間に衝撃が走ったのは言うまでもない。
ユーザーたちの怒りはなかなか収まらなかったようで、結果的に彼のチャンネルはコミュニティガイドライン違反による“アカウントの停止”となり、60万人のチャンネル登録者も一瞬で消えてしまった。
実は、韓国では同じような事件が過去にも起きている。2017年12月時点でチャンネル登録者数が100万人を超えていた美容系の美女YouTuberが、イルベに書き込んだ卑猥で下品すぎる発言が問題視されて炎上したのだ。
過去の失敗や軽率な言動が問題となり、一瞬でそれまで築き上げたものを無駄にしてしまう人々は今後も現れることだろう。現実世界はもちろんのこと、ネット上の言動にも十分な注意を払う必要があることを痛感させられるご時世だ。