【札幌市中央区&北区】今、札幌で最もホットな駅弁は本当に熱い!(2023駅弁シリーズその2)
前回の駅弁の記事で、
函館の駅弁を買った直後に、札幌駅西側コンコースの中に出ていた「臨時の駅弁スタンド」に惹きつけられた話をしました。
その時、悪魔のような囁きが・・・
この時はかろうじて誘惑から逃れてライラックに乗るべく改札を通ったものの、改札をくぐると、また同じ駅弁ののぼりに遭遇。しかしこの時、何か悪魔に取り憑かれたように心の声が聞こえました。「おまえ、朝ごはんは買ったけど、昼ごはんはどうするんだ?」と。
そしてはっと気づくと、店員の方に「今、札幌で最もホットな駅弁はどれですか?」と聞いていました。無意識にこの機会に、今売り出し中の駅弁をあれこれ試食してみたいモードに入っているようです。いやいや、せっかく買って手に持っている駅弁が函館からの「輸入もの」だけでは地元札幌のライター兼ガイドとしては申し訳ないと思い、札幌の駅弁もやはり同時の購入したいと感じたのです。ほぼ言い訳ですが。
すると、すかさず店員さんは「はい、これです。とてもあったかくて、熱さすら感じますので、お取り扱いに気をつけてくださいね!」とのこと。
え?ホットって、本当に、物理的に熱いの?
面白い、そっちの意味でのホットですか。よし、それでは購入しましょう!
その名も「ジンギスカンあったか弁当」(1,200円 税込)を!
ちょっと繰り返しになりますが、状況をもう一度書きます。1月23日の話です。北海道庁の仕事(講師)として旭川に向かう私は、しかしすでにその手には、函館みかどの「鰊みがき弁当」をぶら下げていました。
それを11時ちょうど発のライラックで遅めの朝ごはんとして食べようとして手に持っているわけで、駅弁2つはさすがに朝から食べ過ぎ、、、
しかし脳裏の悪魔は続いてこう言います。
「函館の「鰊みがき弁当」が遅めの朝ごはんであるならば、早めの昼ごはんとしてこの「ジンギスカンあったか弁当」を購入して車中で食べても、なんら問題はあるまい!完璧な計画だ!」
ということで、購入しました。
ライラック内での計画
ライラック13号車内での計画は以下のとおりです。
11:00 札幌駅出発 すぐに朝ごはんの「鰊みがき弁当」を開封、食べ始める。
11:25 岩見沢駅到着 「鰊みがき弁当」完食
大橋俊夫さん、そしてJean Wilson(ジーン・ウィルソン)さんの素敵な声で「停車時間はわずかです」というアナウンスを聞きながら完食。ホームにいる「ばんば」(ペルシュロン種)の銅像に窓越しに挨拶をし、その後は美唄駅付近で昔の南美唄線と三菱鉱業美唄鉄道の引き込み線跡が感じられる場所の動画撮影を車中から。
そして、
11:52 滝川駅出発と同時にすぐに昼ごはんの「ジンギスカンあったか弁当」を食べ始め
12:25、旭川に着くまでの間にそれは完食する。
朝ごはんと昼ごはんの時間もギリギリ空いているし、なんとか言い訳が自分の中で成り立つ。問題なし!
と思ったのですが。
え?「約8分間お待ちください」ですって?
それじゃ待っているうちに旭川に着いてしまわないか。それは大袈裟としても旭川駅のホームに入線した時、まだ完食できていないんじゃないか?
一抹の不安を感じつつ、ライラックが滝川を出ましたので、一刻一秒を争うように、私は正確に動き出しました。
インストラクション通りに、無慈悲に「さっと」紐を引きます。急げ!
電車はまもなく深川、という車内放送が入る中、ストップウォッチで測って少しだけ誤魔化した約8分で、厚紙の硬い包装からお弁当を取り出してみました。あったかい!
ちなみに本当に紐を引いた後は、シューシュー音が出て、触ると熱い。かなりの熱量を感じました。
これです。蓋も取ります。
そうしたら蒸気で熱せられ水滴のついた敷紙が。ヤキモキしますね!
いよいよご対面!
ようやっと、今札幌駅の駅弁で最もホットな存在「ジンギスカンあったか弁当」の本体とご対面です。ヒーティングされたジンギスカンの、えもいわれぬ美味しそうな匂いが漂います!
もしかしたら車内が満席だと食べるのは気が引けてしまうかもしれません。駅弁は必ず指定席で、空き状況を確認してから食べましょう!
もちろん厳密にいうとジンギスカンと言ってもグリルしているわけではなくスチームしているわけですが、それ故かえって風味はとても上品そうです。
ではいただきましょう。
柔らかいお肉!
しっとりしたお肉は本当に食べやすい。
いわゆる先漬け方式のジンギスカン定番の、リンゴやオニオンなどから構成されるのであろう漬け汁の風味もよく羊肉に馴染んできます。そして、この寒い時期に温かい駅弁、本当に嬉しいですね。心も暖かくなります。
野菜とお米
そして野菜。にんじんも玉ねぎもピーマンも、本当に適度に温められることによって甘みが引き出されています。
しかし実は最高のご馳走は甘味のある北海道米!ご飯も温められることでお肉や野菜の風味がしっとりと絡みつき、本当に絶妙な味の下敷きとなっているのです。
フィナーレ
あっという間に深川付近(つまり数分)で完食いたしました。無我夢中でした。
やがて寒い旭川に着きましたが、本当に身体の内側からほかほかしたエネルギーを感じて快適です。
もちろん、今までもこの紐を引くことによってヒーティングする駅弁、あるいはお弁当というのは日本の各地で出会ってきましたが、このお弁当は単に温めるだけではなく、お肉と野菜の旨味を活かす最大の方法としてこの方法を採用したと感じました。
カロリー的にもご飯の量が控えめなのが嬉しいです。
ご馳走様でした!
番外編「旭川の逆襲」
翌日(1月24日)、2日間の講師の仕事を終えて札幌に戻ろうと旭川駅に着くと、目に入ってきて購入したのが「どっさり甘えび弁当」(1,380円 税込)。
どうして海のない旭川で甘えび?と思うかもしれませんが、かつて鉄道の発達していた時代は、甘海老の産地である羽幌や天塩方面は旭川との結びつきが今より強かったからではないかと思います。北の日本海の恵みが口いっぱいに広がる素敵な駅弁でした。旭川の駅弁も素敵でした!
■札幌駅立売商会(駅弁や立ち食いそばの屋号は「弁菜亭」です)■
公式ウェブサイトは、こちら。
札幌駅構内に複数店舗がありますので、場所や各店舗の営業時間はこちらから確認ください。
■札幌駅■
住所:札幌市北区北6条西4丁目1-1
(駅ビルは中央区北5条)
札幌駅のオフィシャルサイト(JR北海道)は、こちら。
■(ご参考)旭川駅立売商会(「どっさり甘えび弁当」)■
公式ウェブサイトは、こちら。
今回の購入は旭川駅構内コンコース直営店
各店舗の営業時間や休日などは変動もありますので、公式ウェブサイトでご確認ください。
ご注意 / それぞれの駅弁は品切れや変更もあります。必ず現地にてのご確認、ご購入にてお願い致します。