日本のはるか南方海上に熱帯低気圧が発生 今後の動向は?
ダブル低圧部の内の一つが熱帯低気圧に
日本のはるか南方海上(太平洋上)に発生していたダブル低圧部の内の一つが、きのう29日(土)午後3時に熱帯低気圧に変わりました。
気象庁が発表したきょう30日(日)午前3時の実況天気図によると、熱帯低気圧(TDマーク)は北緯7度、東経133度付近にあって、中心気圧1004hPa、時速約20キロで北西方向に進んでいます。
予想天気図によると、今後もしばらくは北西方向に進み、あす31日(月)午後9時にはフィリピンの東海上で、中心気圧1002hPaとやや発達する見込みです。
ただタイトル画像を見れば分かる通り、この熱帯低気圧の中心付近には活発な雲頂高度の高い積乱雲が密集しており、周辺の海水温も30度前後と高いことから、この予想以上に早めに発達することも考えられます。
そしてダブル低圧部の内のもう一つの低圧部はあまり発達することなく、上記の熱帯低気圧と共に北西方向へ進む予想ですが、この低圧部も30度近い海水温の海域を進むことから今後の発達具合が気になるところです。
なお種々の計算によると、これら二つの熱帯擾乱(ねったいじょうらん)の今後の動きはまだかなり不確実で、今週後半にかけて、ともにダブルで発達しながら北上を続ける計算、どちらかひとつにまとまるような形で北上を続ける計算、また今の低圧部の方がむしろ発達しながら北上するような計算など様々な状態です。
ただいずれにしてもこれらの熱帯擾乱は今週後半にかけて、日本の南へ北上させるような計算が主となってきていますので、今後の動向に注意が必要です。
JTWC(米軍合同台風警報センター)の予想では?
これはあくまでも参考情報ですが、JTWC(米軍合同台風警報センター)の予想では、現在発生している熱帯低気圧はフィリピンの東海上を徐々に発達しながら北上し、今週6月4日(金)午前3時には、最大瞬間風速約45メートルの暴風域を伴うような台風の勢力として、沖縄本島の南海上へ到達する計算を出しています。
もしこのような進路をとれば、日本付近に停滞している梅雨前線を刺激し、活発化させることも考えられますので、今後気象庁から出される可能性のある熱帯低気圧や台風情報に十分注意をするようにして下さい。