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ドラゴンズ選手の大幅減俸。無視されるより叱られるほうがいい

大宮冬洋フリーライター

●今朝の100円ニュース:竜、続々と厳寒更改(朝日新聞)

先月、あるWEB連載が打ち切りとなった。筆者の僕としてはとても気に入っている連載で、取材も執筆も毎回楽しみだっただけにガッカリしてしまった。担当編集者からは「思っていたよりPV(ページビュー)が伸びなかったのが理由。力不足で申し訳ない」とのメール。僕が言い出した企画で、取材もほとんど一人でやっていたので、力不足を謝るのは僕のほうだ。

ガッカリ感とともにちょっとした清々しさも感じている。「このWEBサイトではどんな内容でどれぐらいのPVに達するべきなのか」の基準が腹に落ちたからだ。基準を満たせなければ退出を迫られる。

幸いなことに、その担当者は「次の連載企画を考えましょう」と声をかけてくれた。本日の午後、編集長も交えた打ち合わせがある。読者のニーズがありそうで、自分がやりたくて、実現可能な企画を練らなくてはならない。その際にも、前連載の打ち切り経験は役に立つと思う。「何をすれば成功するか」はわからないけれど、「自分は何をすると失敗するか」を肌で感じ取っているからだ。

朝日新聞によると、12年ぶりにBクラスで終わった中日ドラゴンズの主力選手が年俸の大幅な減額提示を受けている。荒木と吉見は40%ダウン、山本昌は33%ダウン、和田は8千万円減などと推定される。ただし、クビになったりはしていないようだ。就任したばかりの落合博満GMは、「当然のこと。このチームは何位だったの?」と語り、選手たちは全員が保留せずに更改したという。

ドラゴンズの選手たちは、落合GMのドライな態度を嬉しく思っているのだろう。チームは結果を出せなかった。試合内容も良くない。だから、高給取りの主力選手を中心に減俸される。しかし、挽回のチャンスも同時に与えられた。来年、優勝したりすれば褒め言葉と年俸アップは確実だ。

信賞必罰は難しい。やり方やタイミングがおかしいと、「私は成果を上げてないのに現状維持でいいのか。そもそも注目されていないのかも」などと疑心暗鬼になり、やる気を失ってしまうこともある。

無視されるよりは叱られるほうがいいのだ。そして、叱られるならば早いほうがいいし、罰は手短に済ませてほしい。一気に底辺に落ちることで、その場でしっかりと立ち、再び前を向くことができる。がんばって結果を出せば、リーダーは必ず見ていてくれる。安心だ。

僕はプロ野球をほとんど観ない。でも、来年の中日ドラゴンズはやる気に満ちた面白いチームになる気がする。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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