54歳。主夫志望。アルバイトで生計を立てていますが結婚相手に依存はしません~おみおじリポート175~
「一人でも楽しいけれど、誰かと一緒ならばもっと豊かになれそう」が結婚タイミング
※2024年7月24日追記。稲葉さんは半年間の受けオネット期間を終了し、自動退会日を迎えました。残念ながら結婚につながるような出会いはオネットではご紹介できませんでしたが、彼の幸せを祈りつつ見送りたいと思います。
こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。
結婚したいと思うタイミングは人それぞれですが、ある種の余裕は必要だと思います。切羽詰まっているときはろくな判断ができないからです。「一人でも楽しいけれど、誰かと一緒ならばもっと豊かになれそう」と前向きな気持ちで他人と接するとき、その相手の意外な良さに気づけたりします。
東京在住の稲葉章一さん(仮名、54歳)は若い頃からクリエイター志望で、だけど挫折することが多く、生活の方向性が長らく定まっていなかったと明かします。でも、この数年は小説家という「軸」ができ、作品を100本以上書いてコンテストで佳作に選ばれたりしているそうです。そして、「生活そのものを共有したい。友人とたまに会って気晴らしするだけでは物足りない」と感じ始めています。稲葉さんの結婚適齢期が到来です!
映像作家を挫折、会社はリストラ、飲食業は断念、古本屋は廃業…。失敗続きの日々
「今の収入は、スーパーマーケットのアルバイトと実家を売って得た不動産からの少額の家賃です。安定しているとは言いがたいのですが、以前のような迷いはありません。小説を書くことを軸にして生活を組み立てることができます」
淡々と語る稲葉さんは185センチで68キロのスマートな体型。お肌もツルツルな健康維持の秘訣は後ほど書きますが、気持ちの面が健やかになったのは最近のことのようです。
「映像関係の専門学校で学んでいた頃から映像作家志望で、学校卒業後も自主制作などをしていました。でも、途中から業界で働く気持ちが薄れて、写真スタジオなどでアルバイトしながら将来設計を先延ばしにしていたのです」
30歳を過ぎたあたりで創作活動をいったんあきらめて会社員になったという稲葉さん。ようやく正社員になれた中小企業でも事業縮小でリストラされてしまったそうです。
調理師免許を取る実務を積むために大手外食チェーンで働き、さらに渋谷の高級定食店へ。しかし、45歳を過ぎてからは飲食店で雇われて働くのは体力的に厳しいと感じて退職しました。
「本が好きなので、古本屋を8年ほど営みました。カツカツの生活でもなんとか続けていましたが、将来的にはしんどくなると感じて廃業を決めたばかりです。実店舗はすでにたたみ、ネット販売のほうの在庫も減らしています」
婚活は「複数の同性と比べられる一期一会の一発勝負」。普通の恋愛結婚とは違います
ここでマチコ先生から指導が入ります。稲葉さんが小さめの声で過去の失敗談ばかり語ることが気になったようです。
「いろいろな同性と比べられて、最初の印象で判断されるのが婚活です。職場などで何度も顔を合わせて自然と惹かれ合うような恋愛結婚とは違います。今は、一人でも暮らせる自立した女性が多いので、『この人と2人だともっと楽しくなるかも』と思ってもらうことが必要です。マイナスの第一印象を与えると一瞬でお断りされてしまいます」
マチコ先生は厳しいことを言っているようですが、それはお互い様なのです。稲葉さんが女性を見るときも、キレイで前向きな女性とだけ「また会いたい」と思うはず。ならば、自分もそのように立ち振る舞わなければなりません。
「稲葉さんは見た目は問題ありません。シュッとしていて知的な雰囲気で、オンラインお見合いでも好印象を与えられると思います。だからこそ、話す内容に注意をしてください。具体的には、自分が好きで自信を持っている話題をいくつか用意しておいてください。人は好きなことを話しているときに生き生きとして魅力的な表情になるからです」
見た目もコミュニケーションも問題がある男性が多い中で、稲葉さんは話す内容とそのときの雰囲気だけ気をつければいいのです。簡単ですね!
好きな作家は村上春樹。真似をして、散歩やランニング、水泳などで体を鍛えています
稲葉さんが好きな話題といえば小説でしょう。読むだけではなく自ら創作しているので、参考にしている小説家がいれば教えてほしいです。稲葉さんはちょっと恥ずかしそうにしながら勢いよく話し始めました。
「ベタですが、好きな小説家は村上春樹です。若い頃は『文体も内容もお洒落だな』ぐらいにしか思わず、しばらく読んでいませんでした。でも、海外での評価もすごく高いことが不思議で再び手に取るようになり、繰り返し読めるような気持ちいい文章は物語の面白さと密接な関係があるのだと感じています」
自分の小説を少しでも良くするために、最近は村上春樹の真似をして散歩やランニング、水泳などで体を鍛えている、とも明かす稲葉さん。そこまで影響を受けて生活習慣まで改善するなんて柔軟で可愛げがある人だなと思います。
アルバイトの時間以外は家で執筆をしているので主夫になれるという稲葉さん。特に飲食業で鍛えた時短料理には自信があるようです。
「ずっと一人で生活をしてきたので、クオリティを脇に置くならば家事は問題なくこなせます。スパゲティが好きなのでトマトソースなどは自作して冷凍してありますし、味噌汁とご飯、お浸し、簡単なおかずを一品ぐらいならば30分以内に用意できます」
少なくとも結婚相手に一方的に依存するような関係にはならなさそうです。外で働くことが大好きな女性とは良き補完関係を築けるのではないでしょうか。そして、稲葉さんのような穏やかな文化系男性と静かに暮らしたいという女性もいるはず。今年の稲葉さんにはいいことが起きそうです!
※文中の受けオネット会員は仮名です。稲葉章一さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。