さくら開花予想 各社で違うのはなぜ?
今年のさくらの開花は例年並みか、早くスタートする見通し。記録的暖冬の影響で、各社の予想に違いもみられ、記録的に早く開花する可能性もある。
どれを信じたら?
気象庁のさくら開花予想は昭和26年(1951年)、関東地方を対象に始まり、昭和30年(1955年)以降は全国に広がりました。毎年3月初めの発表に注目が集まったことを思い出します。
しかし、半世紀以上続いた気象庁の開花予想もついに終わりが。2010年から民間気象会社が参入し、予想を競い合う事態に「どれを信じたらいいの?」と戸惑いの声も上がりました。
一番早く開花するのは?
こちらは今年のトップ開花予想を比べたものです。一番早いのはウェザーマップの3月16日(月)で、ウェザーニュースと日本気象協会は3月20日(金・祝)です。
そして、さくら前線のスタートは九州北部、四国、関東地方が注目されていて、ウェザーニュースは東京を候補に挙げています。
トップ開花が過去最も多かったのは高知で、次いで熊本、福岡、鹿児島です。東京は過去5回、トップ開花となったことがあり、最近では2017年でした。
予想の決め手は気温
さくらは一般に、秋までに花芽を形成し、休眠に入ります。一定期間、冬の寒さにさらされると眠りから目覚め、気温の上昇とともに花芽が成長し、春に開花するのです。冬は寒く、春はより暖かい、メリハリのある天気ほどさくらは早く咲くようです。
そのため、冬の寒さが不十分になると、休眠打破が遅れ、かえって開花が遅れる原因になります。「冬が暖かいとさくらが寝不足になる」ともいえるでしょう。この影響は温暖な地域ほど顕著で、暖冬の年は九州や四国でさくらの開花が遅くなる傾向があります。
過去、最も早い開花は3月10日
今後も季節を先取りするような暖かさが続くため、記録的に早い開花となる可能性もあります。ウェザーマップは広島、京都、鳥取などで観測史上最も早い開花を予想しています。
そういえば、2010年は3月10日に高知でさくらが開花してびっくりした思い出があります。あまり季節を先取りしすぎても楽しめないと思うのは私だけでしょうか。
【参考資料】
ウェザーニュース:第二回桜開花予想、2020年2月13日
日本気象協会:桜開花予想2020、2020年2月14日
ウェザーマップ:さくら開花予想、2020年2月6日