【秋田県横手市】創業67年!昭和レトロな喫茶店『ふじた』のご当地愛されグルメとは?
安田大サーカスのクロちゃんも来店!横手市平鹿町の人気店『喫茶とやきそば ふじた』とは?
季節は暑すぎた夏から、腹減る秋へ。
9月某日、私は横手市平鹿町にある『喫茶とやきそば ふじた』に向かった。お腹が空いたら横手やきそば。そう、今回は創業67年を数える老舗の喫茶店で、横手が誇るご当地グルメに舌鼓といこう。
平鹿のかつ丼の聖地『食堂十九番』があるメインストリートから脇道に入ると、今度は住宅地の中に「平鹿の焼きそばの聖地」が鎮座していた。『ふじた』は入口が二か所あるが、どうやらどちらも正解のようだ。今回は向かって左側の扉を開けると、ママさんと一緒に安田大サーカス・クロちゃんの笑顔が迎えてくれた。
店内は懐かしさが漂う「ザ・昭和の喫茶店」という雰囲気。……と思いつつトイレに向かうと、便器のフタが自動でオープンする最新式だった。そしてそのトイレの壁には、美空ひばりさんの名曲『真赤な太陽』の手書きの歌詞が貼られていた。
懐かしさと新しさ、昭和の歌姫と令和の下衆キャラが一堂に会する街の喫茶店。これは侮れない。そんなことを思いながら、私は品書きに目をやった。
品書き
大盛の部
特製(肉玉ダブル):700円、玉子ダブル:650円、肉ダブル:650円、ダブル:600円
中盛の部
肉玉中:650円、玉子中:600円、肉中:600円、並中:550円
普通盛の部
肉玉:600円、玉子:550円、肉:550円、並:500円
バラエティの部
坦々やきそば:普通550円/中盛600円/大盛650円
ホルモンやきそば:普通750円/中盛800円/大盛850円
エビピラフ:600円(大盛750円)
ホルモン焼:600円
『ふじた』の魅力のひとつが、そのリーズナブルな価格設定だ。やきそばはもっとも高額な大盛の特製肉玉ダブルでも700円と嬉しい安さ。オーソドックスな横手やきそばのほか、辛味を追加した坦々やきそばも人気だ。
ボリューム満点の愛されグルメ!昭和レトロな喫茶店で味わう横手やきそばとは?
……って、ごめん。完全に横手のご当地グルメを食べる流れだったが、その前につい頼んでしまったのが喫茶メニューのハワイアンソーダだ。季節は本格的に秋へと移るところだが、常夏カラーのドリンクでひとときの小旅行。炭酸が弾ける爽やかな夏の味で喉を潤しながら、主役の到着を待つ私だ。
さあ、お待ちかねの横手やきそばが小鉢と味噌汁を引き連れて登場だ。ウスターソースで味付けされた太い麺、ひき肉にキャベツ、そして脇に陣取る福神漬け。まさに「横手やきそば」の王道をゆく仕上がりだが、他店との違いはなんといっても目玉焼きだ。やきそばの上にはピカピカの黄身がふたつ。私のトキメキは加速する一方だ。
ピッチピチの目玉焼きを麺に絡ませながら、秋の始まりをゆく。モチモチの麺と相性抜群の具材もたっぷり。キャベツの食感やひき肉の旨味がアクセントになり、飽きずに食べられる。デフォルトの味はやや薄めに作られているため、卓上にあるウスターソースやとんかつソースで味変を楽しむのもアリだ。
ちなみに今回私がチョイスしたのは普通盛サイズ。腹ペコな方には中盛や大盛がおススメだが、普通盛でも十分満足できるボリュームだ。
安くてウマくてボリューミー。私が訪れたときも、三拍子揃った横手のソウルフードを求めるお客さんで店内は大盛況。そしてそんな人気店を切り盛りするのが、現在三代目と四代目にあたるご家族だ。気さくなママさんとの会話を楽しみながら、焼きそばに舌鼓を打つ常連さんの姿も見受けられた。
人情とクロちゃんと横手やきそば。店内に響くご当地グルメを焼く音と、店に集うお客さんの声を聞きながら、今日もごちそうさま。横手市平鹿町にある昭和レトロな喫茶店・ふじた。そこにあるのは、出来立ての横手やきそばのように、心地よい温かさに包まれた空間だ。
【店舗情報】
喫茶とやきそば ふじた
住所:秋田県横手市平鹿町浅舞字浅舞254
営業時間:10時~18時
電話番号:0182-24-0734
定休日:不定休