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ドロ沼化する元KARAのク・ハラ騒動……ほかのメンバーたちはどうしているのか

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
かつては一世を風靡したKARAのメンバーたち(写真:ロイター/アフロ)

KARAの元メンバーであるク・ハラが、元彼氏との暴行やリベンジポルノ告白で連日のように世間を騒がせている。

事件を捜査するソウルの江南警察署は10月15日、意見が食い違うふたりを警察署に呼んで対質尋問(事件当事者たちを相対させて尋問すること)を実施する方針であることを明らかにしたが、事件の決着はもうしばらく長引きそうな気配もある。

ク・ハラはもともと日本にもファンが多く、7月には日本オリジナル新曲も発表していただけに、その衝撃的なニュースに気持ちが沈んだ“KAMILIA”(KARAの熱狂的なファンたちを示す言葉)も少なくないことだろう。

(参考記事:自殺未遂説に暴行疑惑…元KARAのク・ハラに今、何が起きているのか

ただ、不幸中の幸いというべきだろうか。お騒がせ続きのク・ハラを除けば、KARA出身メンバーたちの昨今の活躍ぶりは目覚ましい。

ほとんどのメンバーが話題作に次々と出演するだけでなく、名だたる映画祭にまで顔を出すほど女優業がすっかり板についてきて、KARA時代のイメージから脱却したと言っても過言ではないのだ。

活躍がもっとも目立つのは、日本を拠点にする知英(ジヨン)だろう。

ドラマや映画にコンスタントに出演し続け、今や日本の芸能界でも確かなポジションを得た彼女は、10月27日に公開を控えている日米合作映画『殺る女』の主演として絶賛PR活動を繰り広げている。

映画の予告編では従来の“弾けるように明るい”イメージを覆す影のあるキャラクターをきっちり演じていてビックリした。日本で女優としてやっていく上でもっとも苦労したはずの日本語のセリフも、今やまったく違和感がないほどだ。

『殺る女』は今年7月に開催された第22回富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭にも正式出品され、知英にとっては約4年ぶりの韓国凱旋も果たしたが、そのレッドカーペット・セレモニーでの姿は韓国メディアも脱帽といった感じだった。

今回のク・ハラ騒動では韓国ネット民による憶測で思わぬ飛び火を食らってしまったが、裏を返せばそれだけ知英への関心がまだまだ薄れていない証だったとも言えなくもない。

(参考記事:KARAメンバーは不仲だった!? ク・ハラの“暴行事件”を知英が皮肉ったとネットで騒動に

最近、特に注目したいのはKARAのリーダーだったパク・ギュリだ。

映画『Beautiful Food』の主演として10月11〜14日まで開催の「京都国際映画祭2018」レッドカーペットに登場した彼女は、数多くの独立映画や低予算映画に出演している。

“子役出身”というプライドやKARA時代の栄光を引きずることなく、黙々と演技力を磨いているその心意気には拍手を送りたい。いずれ培ってきた経験が強みとなり、彼女が見据える先にきっと役立つことだろう。

連続ドラマの出演が多いハン・スンヨンも、ドラマファンとの距離を着実に縮めている。

10月12日に第1話が放送されたドラマ『十二夜』では本格ラブストーリーの初主演。これまで“彼氏にDV被害を受ける女子大生”や“ワーカー・ホリックなミュージカル助監督”など幅広いキャラクターを演じてきた彼女だが、今回の役は「もっとも素の自分に近い」と言っているだけに、演技も自然体で肩肘張るところもないといった印象だ。

7月に日本で開催された単独ファンミーティングも大好評を博しただけに、いずれ日本の作品にも出演してほしいと願うファンも多いのではないだろうか。

KARA脱退後、韓国でこれといった芸能活動がなかったニコルも元気だ。

7月には韓国プロ野球の始球式に登場。9月には韓国の人気番組『覆面歌王』に出演し、KARA時代と変わらぬ歌唱力で視聴者たちを唸らせた。10月7日には、自身のインスタグラムに誕生日を祝う姿をアップして話題にもなっている。

(参考記事:【近況PHOTO】日本を熱狂させたKARA元メンバーの今…ニコルの貴重な最新写真も緊急入手!!)

いずれにしても、それぞれの道を歩んでいる元KARAメンバーたち。それだけにク・ハラの騒動は衝撃的で、どんな形で着地点に至るか心配でもあるが、今でも声援を注いでくれる“KAMILIA”たちの愛情に応えるためにも、ファンが誇りに思えるような輝きを取り戻す日が来ることを期待したい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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