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集合体恐怖症(トライポフォビア)を治す方法はあるのか? 原因と対処法

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

私は、集合体恐怖症トライポフォビア)です。
集合体恐怖症の私としては、自分のパソコンのキーボードを見るのが辛いです。今、私のパソコンは、上記の写真の状態になっていて、さらに辛さを募らせています。正に鳥肌ものです。

※ 集合体恐怖症(トライポフォビア)とは、蓮の花托やフジツボ等小さな穴や隆起物の集合体に対して名状しがたい不快や嫌悪を抱く状態を指します。 公式の恐怖症ではありませんが、世間の関心は非常に高くなりつつあり、2013年に学術的探索が開始されて以来、加速度的に研究が推進されています。

上記の写真を見て、気分を害された方がいらっしゃいましたら、心からお詫び申し上げます。悪気はありません。血が出ているような写真ではないので、どうぞお許しください。

集合体恐怖症の私は、Zoomでいっぱい顔が並んでいる写真を見るのも苦手です。そのような写真を見ると、いっぺんにテンションが下がります。私がZoomセミナーが始まった瞬間、いつも元気がなく不機嫌そうに見えるのは、そのせいです。
もっとも私は、自分がセミナー講師の時は、メチャメチャ気合を入れ、頑張りますけどね…。

あと私は、もちろん蓮の花や蜂の巣穴を見るのが大嫌いですし、シャワーヘッドをじっと見るのも苦手だし、美味しいイチゴでも眺めてしまうと食べられなくなってしまいますし、ニキビがいっぱいある人の顔は見られないし、水玉模様のネクタイを見るのも嫌ですし…そうですね、私は、子どもの時、水疱瘡になった自分の顔や身体を見て、卒倒するぐらい気持ちが悪くなりました。

私は、集合体恐怖症(トライポフォビア)という名前は、10年近く前に知りました。そして自分だけじゃないんだと思いました。
さて、肝心の集合体恐怖症を治す方法ですが、これは心理臨床家である私自身も知りません。集合体恐怖症になった原因については、ネット等で知らべ、薄ぼんやり納得した次第ですが、治し方までは、よくわからない…というのが現状です。←軽減させる方法は知っていますし、私自身、実践しています。
「集合体恐怖症のせいで、生活に著しく支障が生じる」とおっしゃるようでしたら、「専門家(メンタルクリニック or 精神医学に詳しい心理カウンセラー)の所へは、1度と言わず2度3度、行ってみては如何?」かとは思います。

※ イギリスにあるエセックス大学の心理学者であるコールとウィルキンズは、「ボツボツした穴模様は、さまざまな蜘蛛や蛇といった、有毒動物に見られがちだから恐怖を感じるんだ」と主張しています。彼らは、集合体恐怖症の方がボツボツとした穴模様を見ると、潜在的な脳の部分を無意識に刺激され、「危険だ!」と警告を出されているのだと推測しています。もしも、ウィルキンズとコールの主張や推測が正しければ、集合体恐怖症は、初期の進化上役に立つ、「有毒動物を避ける」という適応の名残りであると言えるでしょう。
もう1つの仮説は、有機物に空いた穴は、無意識に、自分の健康を損ないかねない、伝染性の病気や湿疹、吹き出物、傷、水疱などの皮膚病を連想させるため、穴への恐怖は病気を避けるため、役に立った進化上の能力の名残りであるというものです。
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私は、上記の説には、「なるほど!」と、強く思った次第です。かと言って、自分の集合体恐怖症が治るわけでもございません。今後も、集合体は、なるべく見ないよう、避けながら生きて行こうと思う私です。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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