仙台市宮城野区・若林区を愛する号外NETライターの長谷川誠です。

宮城県のお隣、山形県は鶴岡市生まれ山形市育ちのワタクシ。山形成分が欠乏した際にこっそりと通っているスーパーの食堂を以前こちらの記事でもご紹介しておりました。

＜以前の記事：【仙台市若林区】山形県民が愛する、全国放送でも取り上げられたスーパー内食堂。その美味しさを再確認！＞

今回ご紹介するのは、そのスーパーの食堂で味わうことができる山形のソウルフード。山形県民がお祭りの屋台で小さい頃から慣れ親しんでいる「とある食べ物」です。小さい頃は日本全国で当たり前のように食べられている物かと思っていたのですが、物心がついた際に山形県にしかないものと知ってビックリ仰天した、そんな食べ物です。

ということで、またまたやってまいりましたのは、山形県民に愛されるローカルスーパー「ヤマザワ荒井店」さんの中にある「軽食ひまわりヤマザワ荒井店」さん。

実はその山形のソウルフード、こちらのお店で買うことができるんです。

注文レジの前を見てみると、ありましたよ！　「山形名物」「ソウルフード」の文字。「山形名物どんどん焼き」なるものが、たこ焼きと共にテイクアウト用に並べてあります。

そう、こちらの「どんどん焼き」。こちらが山形県民に愛されているソウルフードなんです。

掲示されていた解説によると、どんどん焼きとは大正時代の東京でもんじゃ焼きを屋台などで食べやすいように生地を固くしたものがルーツ。客寄せのために「ドンドン」と太鼓を鳴らしながら売り歩いていたために「どんどん焼き」と呼ばれるようになったもの。

そのどんどん焼きが戦前山形県に伝わり、子供が持ちやすいよう箸で巻くようにアレンジした今の形のものが山形の屋台を中心に県内全域に広がったため、今では芋煮と並ぶ山形のソウルフードになっているんです。

こちらの「軽食ひまわりヤマザワ荒井店」さんの「どんどん焼き」は1本216円（税込）。

ズラリと並べられたどんどん焼きからは、甘じょっぱいソースのいい香りが漂ってきます。そうそう、このニオイ。山形でお祭りの粉モノソース系と言えば、お好み焼きやたこ焼きではなく、こちらの「どんどん焼き」なんですよねぇ。今まで何本のどんどん焼きを食べたことでしょう。あの日あの時あのどんどん焼きメモリーが脳裏に蘇ってくるかのよう。

ということで、堪らず購入してしまったどんどん焼き。宮城県県北エリア出身の家人にもシェアしようと2本パックを購入しました。

しかも買ったタイミングが良かったのか、自宅まで持ち帰ってきてもまだほんのりと温かい。まるで焼きたてをお祭りの屋台で買ってきたかのよう。ニコニコしながらパックをオープンします。

This is どんどん焼き。世界よ、これがどんどん焼きだ。思わずそんなセリフも出てきそうなぐらい、これぞどんどん焼きといった懐かしい佇まい。ソースの照りが眩しいです。

発祥が粉の味を楽しむもんじゃ焼きを固くしたもの、というだけあって具材はいたってシンプル。刻まれたソーセージやタコに紅ショウガ、ピタリと貼られたような海苔。そしてパラパラとふられた青のり。たっぷり具沢山なお好み焼きとは対極に位置する、質素で素朴な、今風の表現をするならミニマルな食べ物であります。これが味があっていいんですよねぇ。

一口かじりつけば、もっちりとした適度な固さの生地。モグモグと噛みしめれば、生地の甘味にたっぷりソースの塩味がプラスされてきます。

嗚呼、この駄菓子的な美味しさよ。箸にクルクルと巻かれているだけに厚みもあり、食べ応えも十分です。小さい頃はこれ1本食べるだけでお腹いっぱいになってたなぁ…。ちょっとノスタルジックな気分に浸りつつ、ごちそうさまでした！

いかがだったでしょうか。山形県のソウルフード「どんどん焼き」のご紹介でした。食べたことがない方は是非一度その美味しさを味わってみて下さいね！

●軽食ひまわりヤマザワ荒井店（ヤマザワ荒井店内）●

〒984-0032 宮城県仙台市若林区荒井３丁目２９−３