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南岸低気圧 10日(金)は東京で冷たい雨、雪に

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
2月10日(金)午前の天気分布予報:ウェザーマップ作画

 10日(金)は九州から関東にかけての広い範囲で、天気が崩れる可能性があります。

 2月は雨になったり、雪になったり、微妙な気温の違いで天気が大きく変わってしまうため、先々の予想は難しい。

 でも、現時点で東京地方の降水確率は70%と高く、信頼度は予報が適中しやすく、変わりにくい「A」となっています。

 予報は「くもり一時雨か雪」で、雨の可能性が高い予報になっていますが、最高気温が4度と低いのが気になります。

東京の週間天気予報(2月5日午後5時発表):ウェザーマップ作画
東京の週間天気予報(2月5日午後5時発表):ウェザーマップ作画

天気が崩れやすい2つの要因

 気圧計のことを晴雨計というように、気圧が高くなると晴れ、低くなると雨が降ると昔の人は考えました。そうなるほど天気は単純ではないけれど、天気図で等圧線を描くのは晴雨の意味があるからです。

 この先の予想天気図(2/7~11)を見てみると、中国南部から九州にかけて気圧が低く、北海道付近で気圧が高くなっています。

(この図は平年の気圧と比べたものなので、平年より気圧が低い場所を寒色で、気圧が高い場所を暖色で表しています)

5日間平均の予想天気図(2/7~11):ウェザーマップ作画、筆者加工
5日間平均の予想天気図(2/7~11):ウェザーマップ作画、筆者加工

 この予想天気図から言えることは2つあります。ひとつは低気圧が太平洋側を通過しやすいこと(1)、もうひとつは北海道付近にある高気圧からの冷たい北東風が関東地方に吹き込むこと(2)です。

 関東地方にとって(1)南岸低気圧と(2)北東気流は最も天気が崩れやすい要因です。

 2月の東京の雪と言えば、2度にわたり週末に大雪となった2014年2月8日(土)と14日(金)を思い出します。東京の雪は春になるための通る道なのかもしれません。

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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