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iPad miniでどのように文字入力すれば快適か?

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
iPad mini(手前)とiPad 4のキーボード。サイズが大きく異なる。
キーボードの大きさを比較。iPad miniのキーが小さいことが分かる。
キーボードの大きさを比較。iPad miniのキーが小さいことが分かる。

9.7インチから7インチサイズに縮小されたiPad miniの画面。1024×768ピクセルという画面解像度は変わらないため、これまでのiPadよりもすべてが小さめに表示されるようになります。通常のタッチ操作などはこれまでとさほど変わりませんでした。

しかし画面の仮想キーボードを利用する文字入力は、画面が小さくなった影響を受け、キーボード1つ1つのキーのサイズはこれまでより2割ほど小さくなっています。文字を入力する機会も少ないくないiPadにとって、このサイズの縮小はどのような影響があるでしょうか?

横型 → 縦型中心に?

iPad miniを横長に構えてのキーボード入力、これまでよりミスが多くなる。
iPad miniを横長に構えてのキーボード入力、これまでよりミスが多くなる。

これまでのiPadで私は、文字を入力するときに、横長に構えてスマートカバーで傾斜を付けて使う機会がほとんどでした。パソコンのキーボードとほとんどサイズが同じになるため、ミスタッチはあるものの、ある程度のスピードで入力することが出来るようになっていたからです。

ところがiPad miniでは、キーボードのサイズはかなり小さくなってしまいます。画面が小さくも、構えた手で隠す領域も大きくなってしまうため、ミスタッチが多くなり、iPadの頃のような快適さは薄れてきてしまいました。

両手の親指を使ったタイピングの方が、ミスを減らしながら、画面も大きく使える。
両手の親指を使ったタイピングの方が、ミスを減らしながら、画面も大きく使える。

そこで登場するのが縦に構えた親指タイピングです。iPad miniはこれまでのiPadよりも300g近く軽くなったため、両手で縦長に構えるのも楽になりました。また幅も短くなったため、両手でiPad miniの底の方を持ち、親指を伸ばせばタイピングがしやすいのです。ちょうどiPhoneなどでフルキーボードのタイピングをするときと同じ構え方ですね。

椅子に座っていなくても、あるいは机がなくてもタイピングが出来るようになり、またスマートフォンよりも大きくミスも減らすことが出来ます。これまで横長に使っていたiPadに変わって、iPad miniは縦長に構えて使う機会が増えそうです。

分割キーボードとフリック入力

かなキーボードを分割すると、片手でのテンキー入力が可能になる。
かなキーボードを分割すると、片手でのテンキー入力が可能になる。

iPadにはこれまでも、両手で左右の辺を支えながら利用する時に文字入力がしやすいよう、キーボードを左右の端に分割して表示する機能がありました。フルキーボードの場合は、中央から左右に分かれて、端末の中腹を持っていても両方の親指を使ってタイピングしやすくしてくれます。

ここで、iPad miniの「かなキーボード」を分割してみると、右側にはフリック入力が可能なテンキーが表示され、左側には日本語入力の漢字変換候補が表示されるようになります。つまりiPadを構えて、右親指でかな入力をし、左親指で候補を確定する、という使い方が可能になるのです。

ケータイやiPhoneで慣れたテンキーでの文字入力をそのまま生かせる方法として、試してみて下さい。

アプリや外付けキーボードも候補に

iPadではキーボードがある程度のサイズで利用できたために、購入しても必要性を強く感じなくなってしまっていたBluetoothの外付けキーボードや、手書き入力などのアプリ。iPad miniでは仮想キーボードが小さくなったため、他の手段での入力方法を試すという視点にも目が向きます。スタンド付きBluetoothキーボードを自宅やオフィスのデスクに置き、出先では単体で利用、自宅やデスクではキーボードで、といった使い分けも便利です。

また、ペンを利用してメモを取るアプリや、手書き文字を認識するアプリなども、重宝されるのではないでしょうか。ちょうど先週、7notes、Note Anytimeを開発するMetaMoJiの浮川和宣社長にお話を伺っているので、その話もご紹介します。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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米国カリフォルニア州バークレー在住の松村太郎が、東京・米国西海岸の2つの視点から、テクノロジーやカルチャーの今とこれからを分かりやすく読み解きます。毎回のテーマは、モバイル、ソーシャルなどのテクノロジービジネス、日本と米国西海岸が関係するカルチャー、これらが多面的に関連するライフスタイルなど、双方の生活者の視点でご紹介します。テーマのリクエストも受け付けています。

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