【家庭保育もう無理】なぜに家庭・自宅保育はつらいのか?理由5つ【現役保育士が保育園と比較】
現役の保育士&資格マニアです。
筆者は現役の保育士として毎日たくさんの子どもたちと生活していますが、それでも家庭保育・自宅保育は辛いと感じます。
子どもの人数の差ではなくて、とにかく自宅内という環境が辛いのです。
今回は保育園での保育と家庭・自宅保育とを比較して、なぜ家庭保育が辛いと感じるのか考察してみたいと思います。
移動する場所がない
足を動かして移動すると気持ちの面でもリフレッシュすることがありますね。
一方、大豪邸でもない限り自宅にはそのようなスペースがありません。
あまり知られていませんが、保育園では異年齢合同保育のため自分のクラス以外のお部屋で過ごす時間が長く、移動で動き回っています。
自宅では物理的なスペースが不足しているというのも家庭保育・自宅保育を辛くする要因のひとつです。
ルーティーン化していない
保育園では0・1・2歳児クラスでも、日中だけで次のような活動を終えています。
- おもちゃ遊び1
- 朝の会で歌を歌ったり、お話を聞いたり
- 朝おやつ
- お散歩や外遊び
- 雨の日は室内でマット運動や鉄棒遊び
- 絵の具や折り紙を使った制作遊び
- 給食
- 読み聞かせ1
- 昼寝
- おやつ
- おもちゃ遊び2
- おもちゃ遊び3
- 帰りの会で歌を歌ったり、お話を聞いたり
- 読み聞かせ2
かなりの量ですよね?
筆者は現役の保育士ですが、これだけの量を家庭では子どもに提供できません。
絵の具遊びをしたところで、部屋中ぐちゃぐちゃになって掃除に疲れて午前中の活動は絵の具だけでおしまい!となってしまいます。
そもそも保育園でこれだけの活動を短時間でこなせるのは、毎日同じ流れでルーティーン化させているからです。
雨が降ろうが雪が降ろうが9時15分には必ず朝の会をやるし、食欲がなくても11時15分には給食を食べるのです。生活の流れを固定し子どもが体で覚えているからこそ、保育園では自然と動けるのです。
家庭保育・自宅保育では、子どもの状態によりスケジュールを変更できる一方、ルーティーンに沿って行動することもないため、子どもが動いてくれずに辛い思いをします。
友だちがいない
「グーチョキパーで、グーチョキパーで何つくろう?何つくろう?」
育児書などでは、暇を持て余したら手遊びが良いなどと紹介されていますが、お友達がいるからこそ手遊びが盛り上がります。
筆者も保育園では毎日手遊びをしますが、自宅保育中はあまり手遊びをしていません。お友達がいるからこそ成立する遊びは多いですよね。
家庭保育・自宅保育ではケンカする相手もおらず、どうしても遊びの広がりに限界が出てきます。友達がおらず遊びが限定されることも、家庭保育・自宅保育をつらいものにしています。
遊びの環境と生活環境が同一
大人だけが使うものやキッチン・テレビなど、家庭内には子どもが喜んでいたずらする物がたくさんあふれています。
一方、保育園では調理室は保育室と分離され、大人だけが使うものなどは置かれておらず、計画した活動がし易い環境になっています。
家庭保育・自宅保育だと「それは触らないで」という物が身の回りに溢れているので、より神経を使います。
子どもが甘える
たとえ0歳の子でもONとOFFの切り替えをしていると筆者はいつも思います。保育園児は、通園を本当に頑張っています。
OFFとなる家庭では思いっきり甘えて、癇癪を起こしたりワガママを言ってみたりと自由自在。
家庭保育・自宅保育は常に甘えて良い家庭内という環境で行われるため、ママ・パパからすればより体力を消耗するものになります。
まとめ
保育園での保育と家庭・自宅保育とを比較して、なぜ家庭保育が辛いと感じるのか考察してきました。
一方、筆者は保育士でありながら、保育園での生活を礼賛しているわけではありません。
家庭保育なら、「雪が降って外遊びが楽しそうだから今日は早めに外に出よう」とか「食欲がないから昼食を遅めにしよう」とか自由自在です。保育園の保育ではそのような個別対応は難しいことが多いです。
家庭保育・自宅保育は辛いこともありますが、保育園での保育はきめ細かさの面で家庭保育にはかなわないことも是非忘れないでいてください。
家庭保育が辛いと感じたときは、地域の子育て支援センターや支援室に行ってみることをおすすめしたいです。紹介した家庭保育が辛い点のうち、移動する場所がない・友達がいないという悩みが解消できます。
子育て支援センターを利用するときのノウハウについては、「子育て支援センターはいつから行く?空いている時間帯や持ち物は?」という記事で紹介していますのでご覧くださいね。