【田原市】渥美線を体感する!開業100年「Start Station(はじまりの駅)」三河田原駅
2024年の今年、豊橋鉄道渥美線は開業して100年を迎えました。渥美線の終着駅であり渥美半島の玄関でもある三河田原駅を見学してきたので、その時の様子をお伝えします!
▲車で駅に向かい、駅前にある田原駅南公共駐車場を利用しました。入り口は田原駅前西の信号を進むと田原ABホテル。駐車場は道なりにカーブを曲がった所にあります。2時間まで無料で利用できるのがありがたいです。
駅舎に向かって左手には駐輪場もあるので、自転車で出かけるのもいいですね!
駐輪場前に設置された看板。駐車場、駐輪場など駅舎周りの配置がよくわかりますよ!
渥美線って?
渥美線は、新幹線が停まる新豊橋駅と渥美半島の玄関口である三河田原駅の間、18キロを結ぶ鉄道路線です。沿線にある学校や職場、豊橋駅へ向かう人などの交通手段になっています。1984年1月までは貨物列車も運行していました。
三河田原駅は100年前の1924年、渥美電鉄の田原駅としてスタート。翌年、駅名を三河田原駅と改称。1940年には名古屋鉄道に合併して名鉄渥美線の駅になりました。1954年、渥美線が名古屋鉄道から豊橋鉄道に受け継がれ現在に至ります。
1926年には黒川原駅(現在の大久保南交差点付近)まで路線が延長、開業しましたが、1944年戦時中の鉄不足で資材が転用され運行休止。戦後の1954年豊橋鉄道に譲渡される際に廃止されました。
駅舎の様子
4代目になる現在の駅舎は、道路改良工事に伴い以前の場所から50m西側に移設。深い色の格子が印象的な駅舎は、上から見ると扇形の構造になっています。コンセプトは「Start Station(はじまりの駅)」。ふくらみと広がりをもった形は、未来に向かう田原を表しているそう。設計を手がけたのは、世界的に有名な建築家、安藤忠雄氏。こんなに身近な場所に安藤氏デザインの建築物があったなんて驚きです!
田原市交流ひろばの様子
駅に着いたのは平日の11時半頃、人の行き来はまばらで、駅前広場を掃除する人や電車を見に来た保育園の先生や子ども達の姿がありました。
駅舎の半分は、待合室やミーティングルームなど多目的スペースになっていると知り、入ってみました。
▲花の生産が盛んな田原市、鉢花がお出迎え。3人グループの女性達が弾んだ声でおしゃべりをされていました。
名称「まちなか菜の花ピアノ」も置かれています。2020年に閉校した田原市泉中学校のピアノだそうです。
図書館のポストがありました。2階に続く階段も発見!上ってみると…
椅子と机。こんなスペースがあるなんて知らなかった!
降り注ぐ光に誘われ上を見ると、丸い天窓。雲が浮かぶ薄い水色の空が見えました。空を見上げるっていいですね。
▼渥美線の線路や列車を眺められるスポット発見!窓からは豊橋に伸びる渥美線がよく見えます。
早朝と深夜をのぞいて、15分毎に列車が出入りします。渥美線を走る車両は渥美半島に咲く花が描かれたカラフルトレイン。全10種類あり、今日見かけたのは、菖蒲、しでこぶし、ひまわり柄の車両でした。
▼反対側に見えるのは2019年6月にオープンした親子交流施設や商業施設の集まったLaLaGran(ララグラン)。
▼上る時には気がついていなかったのですが、階段から一階を見下ろすと、床には渥美半島の地図が広がります。
お得な往復きっぷ
交流ひろばを後にして、再び改札口、きっぷ売場に戻ってきたところ、お得な往復きっぷの案内を見つけました!
渥美線三河田原駅では、開業100年を記念して「おとな・こどもペアきっぷ」が販売されています。区間は、田原市内各駅(三河田原・神戸・豊島・やぐま台)から新豊橋駅まで。
大人1人+小児1人1300円(360円お得)
大人1人+小児2人1500円(720円お得)
大人2人+小児2人2400円(920円お得)
大人と小児の組み合わせは親子限定ではなく、祖父母と孫、中学生以上と小学生の兄弟姉妹でも利用できます。有効期限は使用開始日から2日間。
販売か所:紙券は三河田原駅窓口、モバイル券はCentX(ダウンロードが必要)
お問い合わせ:豊橋鉄道 三河田原駅:0531-22-0157
販売期間:2025年3月31日まで
いつもは車を運転している大人も、たまには車窓の流れる景色を楽しみたいですよね!家族で渥美線に揺られて出かけるのもいいですね。ちなみに我が家は3年ほど前に豊橋駅まで新幹線を見に出かけました。三河田原駅から新豊橋駅まで16駅、片道35分の旅です。
開業100年展示会
田原市博物館では7月27日(土)~9月29日(日)まで「開業100年 渥美線展」が開催されます。渥美線の電車や鉄道にまつわる写真などが展示されるようです。きっと新しい発見があるでしょう。
田原市博物館発刊の「渥美半島と外界をつなぐ鉄路の物語」を読んでみるのもおすすめです。渥美線の歴史が紹介されています。写真が現存しないとされる黒川原駅の再現図も載っていて、とても興味深く感じました。田原市の図書館で借りられます。
格子の駅舎、足元に広がる渥美半島の地図、天窓から射し込む光、電車がホームに近づいてくる音...ひとつひとつが記憶に積み重なります。時代と共に変化をしながら地域の人や物の往来を支えてきた豊橋鉄道渥美線。開業100年の今、体感してみませんか?