ポストシーズン進出を決める試合を「野手登板」で締めくくる
9月22日、ミルウォーキー・ブルワーズは、シーズン88勝目を挙げ、2年ぶりのポストシーズン進出を決めた。2018年以降の6年間で5度目の進出だ。
ポストシーズンへ進むナ・リーグの6チーム中、東地区優勝と西地区優勝は、すでに決まっている。アトランタ・ブレーブスとロサンゼルス・ドジャースがそうだ。
ブルワーズは、ナ・リーグ中地区の首位に立っている。ここから、ブルワーズが全敗し、地区2位のシカゴ・カブスが全勝すると、両チームは88勝で並ぶ。だが、他に88勝以上を挙げることができるのは、東地区のフィラデルフィア・フィリーズと西地区のアリゾナ・ダイヤモンドバックスだけだ。
従って、ブルワーズは、88勝のままでも、地区優勝を飾るか、ワイルドカードの3チーム中1チームとなる。この日、ブルワーズに敗れたマイアミ・マーリンズは、残る試合にすべて勝っても、87勝にとどまる。それ以外のチームは、86勝以下だ。
おそらく、ブルワーズは、2年ぶりの地区優勝を飾るだろう。あと8試合のうち1試合に勝てば、そうなる。
ポストシーズン進出は、2回表にほぼ確定した。ジョシュ・ドーナルソンの先制2ラン本塁打を皮切りに、ブルワーズは、一気に12点を挙げた。
ちなみに、ブルワーズに入団後、ドーナルソンのホームランは、10試合で3本目だ。それまでの経緯については、こちらで書いた。
◆「ヤンキースに解雇された元MVPがマイナーリーグ契約で新天地へ。今年の10本塁打は10.6打数に1本」
さらにリードを広げ、16対1で迎えた9回裏、マウンドには、ラウディ・テレーズが上がった。
テレーズは一塁手だ。今シーズンは13本塁打ながら、昨シーズンは35本のホームランを打った。メジャーリーグだけでなく、マイナーリーグでも登板したことはなかった。
先頭打者にはヒットを打たれたものの、そこから、テレーズは、3人を続けてアウトにした。空振り三振、レフト・フライ、一塁フライだ。一塁手のカルロス・サンタナが捕球した。テレーズが最後に投げたのは、スタットキャストによると、57.4マイルの速球だった。
ESPNスタッツ&インフォによると、ここ120年以上の間に、ポストシーズン進出を決めた試合の最後のイニングで投げた野手は、テレーズしかいないという。