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連休中でもっとも広範囲の雨予報!東海~関東・東北も激しい雨に…九州北部は線状降水帯も:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
14日9時の予想天気図(気象庁HPより)。前線はやや北上し雨域が広がる。

14日は今回の三連休中でもっとも広い範囲で雨が降る予報。
九州や中国地方で滝のような非常に激しい雨が降るほか、東海・関東甲信・東北南部ではバケツをひっくり返したような激しい雨が降る時間がありそうです。
さらに、九州北部と山口県では線状降水帯が発生するおそれがあります。

雨が降る範囲が広く・時間も長い

14日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
14日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

14日は梅雨前線がやや北上し、中国・四国地方~東海・関東にかかるほか、前線の南側に位置する九州北部には暖かく湿った空気が集中し、積乱雲が発達しやすい状況が揃いそうです。
日中にかけて前線はさらに北上し、東北でも南部は激しい雨のおそれがあります。

九州を中心に雨の量が多くなり、特に九州北部と山口県に関しては、線状降水帯が発生するおそれがあると気象庁から情報が出ています。

予想降水量と線状降水帯発生予測情報(気象庁HPより)。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。
予想降水量と線状降水帯発生予測情報(気象庁HPより)。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。

線状降水帯に関する予測情報は、以前は「〇〇地方」といったざっくりした表現でしか出されませんでしたが、今シーズンから「〇〇県」といった形でより具体的に発表されるようになりました。
線状降水帯の情報が出ると、たとえ予測通り線状降水帯が発生しなかったとしても、かなり集中的に雨が降ることが多く災害につながりやすいため、雨に関する情報や避難の情報をこまめに確認するようにしてください。

連休明けの梅雨明けが見えてきた!?

週間予報(気象庁HPより)。
週間予報(気象庁HPより)。

15日(月・祝)は14日よりは範囲が狭まるものの雨が降るところが多く、連休が終わるとともに晴れ間の広がる範囲が拡大しそうです。
今のところ17日(水)は関東で夕立が予想されているほか、18日(木)・19日(金)はより広い範囲で局地的な雨が降る可能性が。ただ、晴れマークの予報の信頼度が一番低い「C」ではなくその上の「B」のところが増えてきて、ようやく梅雨明けが近づいているかもしれません。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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