元統一王者を踏み台とした24歳のスーパーウエルター級
ハードパンチャーのメキシカン、アルマンド・レゼンディスが、元WBA/IBFスーパーウエルター王者の、"スウィフト"ジャレット・ハードを最終回にストップし、プロ生活14勝目を挙げた。これで、レゼンディスの戦績は、14勝(10KO)1敗、ハードは24勝(16KO)3敗となった。
2019年5月に2本のベルトを失い、翌年1月に再起するも、2021年6月6日のファイトで2つ目の黒星を喫したハードは、もう一度世界戦線に浮上することを誓ってリングに上がった。
が、レゼンディスがハードを圧倒。780発放ったパンチのうち、280発をヒットし、終始試合をコントロールした。同数字は、ハードの対戦相手の中で最も多くのパンチを打ったことになる。21ヶ月ぶりの試合となったハードは、後手に回り、防戦一方となった。
最終的には唇を深く切り、医師の判断で試合終了が告げられた。
勝者はリング上で語った。
「私はこの試合に勝つために、長い間準備してきました。ハートが鍵でしたね。私はもっともっと成長できると思いますし、次の試合でその言葉の意味が分かるでしょう。
試合前、周囲に『これは戦争だ!』と言っていました。何しろ自分はメキシコ人ですから。予想通り、私の強さを見せる戦いになりましたね。結果がすべてを物語っていますよ」
32歳のハードは「お互いのスタイルからして、タフで一対一の戦いになることは分かっていた」と振り返った。
クロスレンジの打ち合いで負けを喫し、ショックを隠せなかった。
「でも、あと1ラウンドだけだった。本当は最後までやりたかったんだけど、唇が切れてしまってね。
レゼンディスにはおめでとうと言いたい。痛みはなかったけれど、ドクターの言うことは尊重しないといけない。どうしようもなかったな」
24歳のレゼンディスは、元統一王者を踏み台とした。どこまで上れるか。