伊勢志摩サミット 梅雨を避けたのは前回の教訓?
伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)の日程が、2016年5月26日・27日に決まりました。日程は、梅雨の時期も考慮されたそうです。天候に恵まれなかった前回サミットの教訓があるのかもしれません。
たしかに、雨が降るよりは、晴れているほうが、移動など懸念は減るでしょう。
実は、前回2008年の北海道洞爺湖サミットも、天候を理由に日程を決めたはずでしたが、結果は散々でした。
洞爺湖サミットは天気に恵まれず
洞爺湖サミット前年に日程(7月7日~9日)が発表された際、当時の安倍首相は「この時期は洞爺湖の天候も良いということで決定した」と説明しました。
7月の北海道太平洋側は、春~夏の中で最も晴れる日が少なく、霧も出やすい時期。蝦夷梅雨と言われることもあるくらいです。発表を聞いた気象関係者の間では、「本当にちゃんと調べたのか?」と疑問の声が出ていました。
そうして迎えたサミット。晴れていれば、洞爺湖周辺の素晴らしい景色が広がるはずでしたが、期間中は雨が降ったり霧が出たりで、周囲が真っ白になる時間も。「良い」と言うにはほど遠い天気でした。
この日程で梅雨を避けられるか?
梅雨を避けて日程が決まった伊勢志摩サミット。ただ、安心かというと、そうとも言い切れません。
東海地方の梅雨入りは、平年だと6月8日頃です。ところが、近年はやや早まる傾向があって、2014年までの10年間で、5月中の梅雨入りは3回。2011年は5月22日に梅雨入りしました。確実に梅雨を避けるなら、もう少し早い日程でも良かった気がします。
ちなみに、5月26日・27日に志摩市周辺で雨になった割合は、過去30年で約30%です。