「トラウト敬遠→大谷と勝負」の成功率はどれくらいなのか
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5月1日の4回表、2死二、三塁の場面で、すでに4点をリードされていたシカゴ・ホワイトソックスのトニー・ラルーサ監督は、マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)を申告敬遠で歩かせ、次打者の大谷翔平と勝負することにした。結果は、一塁ゴロ。さらに点差が広がることはなかった。
トラウトを歩かせ、大谷と勝負というパターンは、探したところ、この前に7度見つかった。2018年が2度、2019年が4度、2020年は1度だ。それらの大谷の打席は、順に、シングル・ヒット、シングル・ヒット、シングル・ヒット、犠牲フライ、押し出し四球、押し出し四球、空振り三振だった。また、相手チームの失点(エンジェルスの得点)は、5度を数える。犠牲フライと押し出し四球の計3度に加え、1本目と2本目のヒットでも、三塁走者がホームインしている。
もっとも、何をもって成功とするのか、あるいは失敗とするのかの判断はさまざまだ。今回を含む8度のうち、相手チームの明らかな成功は、直近の2度、三振と一塁ゴロしかないが、その他の6度も、大谷に長打は打たれておらず、失点も1度に2点以上はない。長打以外であれば、あるいは複数の失点でなければ、少なくとも失敗ではなかった、という見方もできよう。
いずれにせよ、現在のトラウトと大谷の状態からすると、2人がこの順番でラインナップに続けて並んだ場合、トラウトを歩かせて大谷と勝負のパターンが繰り返されてもおかしくない。
5月1日を終え、トラウトは、打率.344(64打数22安打)と出塁率.481、二塁打が7本、三塁打が1本、ホームランは6本だ。一方、大谷は、打率.228(92打数21安打)と出塁率.283、二塁打とホームランが4本ずつで三塁打はない。トラウトのOPS1.247は、両リーグで打席数がチームの試合数×3.1以上の177人中、最も高く、大谷のOPS.685は、97位に位置する。