ようやく季節が前進。北海道の初雪も秒読みか?
立冬過ぎても夏の名残?
11月に入っても暖かな日が多く、7日の立冬を過ぎても冬の気配はほとんど感じられないままとなっています。
むしろ東日本や西日本では25℃以上の夏日も出現するほどで、夏の名残とも言えるような汗ばむ陽気の所も多々あったほどです。
実際に立冬を含む5日間の平均気温は東日本や北日本を中心に平年より3℃以上高い赤色で埋め尽くされており、中には5℃以上も高い所もありました。
稚内では初雪の最も遅い記録を更新
この暖かな状態を象徴しているのが未だに北海道から初雪の便りが届いていないことです。
すでに高い山に雪が積もったことを初めて確認する初冠雪は多くの気象台で観測していますが、実際に気象台で雪が降ったことを初めて確認する初雪の便りはどこからも届いていません。
札幌管区気象台が発表している北海道の初雪の記録によると、初雪の平年値が最も早いのは稚内で10月22日となっており、これは全国的にみても最も早いものです。
しかしこの稚内からも未だ初雪の便りは届いておらず、とうとう初雪の最も遅い記録(1990年11月10日)をきょう11日に更新しました。
旭川や札幌などでもすでに初雪の平年日からは大幅に遅れており、今週も雪が降らなければ、最も初雪の遅い記録(旭川11月18日、札幌11月20日)も視野に入ってきそうですが、どうやらそうなる可能性は小さくなってきたようです。
数日中にも初雪の便りか?
日本付近にようやくこの時期らしい冷たい空気が南下してくる予想です。
上空1500メートル付近の寒気の予想をみると、火曜日から水曜日にかけて北海道には-6℃以下の寒気が流れ込む予想で、これはもし降水があれば、平野部でもみぞれや雪になる可能性が高くなる寒気と言えます。
このため、きょう初雪の最晩記録を更新した稚内をはじめ、旭川や札幌などでも初雪となる可能性が高まってきたと思われます。
これを反映して、気象庁による予報でも、稚内や旭川には火曜日に雨か雪の予報、札幌でも水曜日には雨か雪の予報が出ています。
ただ降る量はそれほど多くはなく、札幌あたりでは微妙かもしれません。
また上空1500メートル付近の0℃以下の寒気も東日本や西日本あたりまで南下する予想です。このため関東以西の地域でも日差しがあっても20℃には届かない日が多くなるため、ようやく季節が冬に向かって一歩前進することになりそうです。