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ユナイテッド航空がインディアンス・ファンの乗客に試合速報をツイート

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
ツイートを使って野球ファンの乗客に粋なサービスを行ったユナイテッド航空(写真:ロイター/アフロ)

 何ともアメリカならではの、野球ファン必読の微笑ましいエピソードを紹介したい。

 スポーツ専門サイトの『The Score』が現地7日に報じたところでは、米国大手の航空会社ユナイテッド航空が機上のインディアンス・ファンの乗客の要求に応じ、ヤンキースとの地区シリーズ第2戦の試合速報をツイートし続けたというのだ。

 きっかけはユナイテッド航空を利用していた乗客の1人が、ツイッターを通じてユナイテッド航空公式アカウント宛てにメッセージを投稿したことだった。その乗客はインディアンス・ファンで、機内Wi-Fiサービスを使って地区シリーズ第2戦の試合速報を入手しようと試みたが、接続状況が良くないらしくツイッターしか利用できなかった。そこでユナイテッド航空に「試合速報をツイートして!」と助けを求めたのだ。

 このツイートに対しユナイテッド航空も素速く反応し、即座に試合経過をリツイート。その後も乗客はユナイテッド航空にツイートを続け、試合経過を確認し続けた。

 そしてこの乗客が最後にユナイテッド航空宛てに投稿したツイートは、「何とかバー(たぶん飛行機を降り空港内のバーだと思われる)に着いた。これから延長戦を観られる。協力してくれてありがとう」というものだった。これに対しユナイテッド航空も「了解です。凄い試合になりましたね。ガンバレ!」のリツイートで締めくくっている。

 ちなみにこの試合はご承知の通り、インディアンスが5点差をものともせず、終盤に追いつき延長戦の末逆転勝利でシリーズ2連勝を飾っている。ユナイテッド航空の粋なサービスのお陰で、乗客は機内にいながら試合の臨場感を味わえたのみならず、最後の逆転勝利の瞬間を直に観戦することもできたというわけだ。

 こんなサービスなら日本でも大歓迎だろう。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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