【電話のマナー】そのひと言がイラっとさせる?!相手を不快にさせる電話での言葉遣い
こんにちは。マナー・コミュニケーション講師の樋口智香子です。
電話でのコミュニケーションは、お互いの顔が見えない分、話し方には十分気をつけたいものです。何気ないひと言が、相手に不快な思いをさせてしまうこともあります。
この記事では、電話でのコミュニケーションをうまくいかせるために「電話で相手を不快にさせてしまうひと言」について、お伝えします。無意識のうちに、こんなことを言っていないか、振り返ってみてくださいね。
「〇〇ですが」
「山本は、ただいま外出しておりますが」
「本日は、満席ですが」
このように、言葉を最後まで言い切らずに終えてしまう話し方のことを、文節止めといいます。文節止めは、相手に冷たい印象を与えます。話し手にはそのつもりがなくとも、迷惑そうに聞こえてしまうこともあります。
文節止めにしてしまう癖のある人は、最後まで言いきることを意識しましょう。
「山本は、ただいま外出しておりますが、14時頃、戻る予定でございます。戻り次第、ご連絡するように申し伝えましょうか。」
「本日は満席ですが、明日でしたらご予約いただけます。いかがいたしましょうか。」
このように、最後まで言いきったうえで、心遣いのひと言を添えるといいですね。
「たぶん、〇〇だと思います」「おそらく、〇〇だと思います」
「たぶん、本日中にお返事できると思います」
「おそらく、商品の交換が可能だと思います」
ビジネスの電話では、このように結果が曖昧な情報を、予測で伝えることは止めましょう。
「たぶん」「おそらく」「〇〇だと思う」などの言葉は、頼りない印象を与え、相手を不安にさせてしまます。
相手を不安にさせないためには、予測ではなく、確実な情報を伝えます。
「本日中にお返事できるか、確認して折り返しご連絡いたします。」
「商品交換できるか、確認して折り返しご連絡いたします。」
ビジネスにおいては、情報の正確さが重要です。「〇〇だと思う」という主観は省き、確実な情報だけを伝えましょう。
「それは厳しいです」
「明日はちょっと、厳しいですね」
「今週中の納品は、厳しいです」
このように、出来そうにないことを「厳しい」と表現する癖のある方は、意識して、言い方をなおしてください。「困難だ」という意味で「厳しい」と言ってしまうのかもしれませんが、捉え方を変えれば「なんとかすれば出来る」とも受け取れます。結論はどうなのかがわからず、曖昧な表現になってしまうので、印象が良くありません。
「あいにく、明日は既に予定があるのですが、明後日ではいかがでしょうか。」
「申し訳ございませんが、今週中の納品には間に合いませんので、来週までお待ちいただけますでしょうか。」
このように、出来ないことをきちんと伝えたうえで、代案を伝えるといいですね。
(聞き返すときの)「はい?」
相手の言葉を聞き返すときに「はい?」と言ってしまう。これも注意が必要です。
お互いの顔が見えない分、こんなデメリットがあります。
・YESという意味の「はい」と区別がつきにくい
・見下しているようで、印象が悪い
相手の言葉が聞き取れなかったときには、もう一度、言ってもらいたいということを、きちんと言葉にして伝えましょう。
例えば、このように伝えます。
「もう一度、お願いいたします」
「もう一度、おっしゃっていただけますでしょうか」
相手の声が小さくて聞き取れない、という場合には「恐れ入りますが、少々お電話が遠いようです」「電波の調子がよくないようです」という言い方もあります。相手に気を遣わせない表現にする、とことが大切です。
以上、相手を不快にさせてしまう電話でのひと言」と、その言い換え方法をお伝えしました。お互いに気持ちよく会話ができるよう、心がけてみてくださいね。
マナー・コミュニケーション講師
アカデミー・なないろスタイル
樋口智香子