3月はなぜ「弥生」?弥生時代との関係は?「弥」の意味とは:気象予報士とめぐる暦解説
今日から3月。古くからの月の呼び名で3月は「弥生(やよい)」ですが、なぜ3月がこう呼ばれるのでしょうか。
「弥生」と言えば小学校の社会で「弥生時代」を習いますが、関係があるのでしょうか?また、普段あまり使わない「弥」の意味は…??
「ますます生い茂る」3月
「弥」という字には、「いよいよ、ますます」という意味があります。
よく使われる慣用句に「いやが上にも」という言い回しがあって、「ただでさえすごい(or 大変な)のに、いよいよさらに…」という意味ですが、この場合の「いや」も同じ「いよいよ」というニュアンスで、漢字では「弥が上にも」と書きます。
3月は立春からひと月ほどが経ち、草木がますます生い茂る季節。
そこから、「いよいよ・ますます(=弥)生い茂る」ということで「弥生」と名付けられたと考えられています。
「弥生時代」とは直接関係ない
学校の歴史の授業に出てくる「弥生時代」は、その時代の土器が「弥生」という地名の場所で発掘されたことにちなんでいます。
つまり、3月に発掘されたから「弥生時代」というわけではありません。
ちなみにその発掘場所である「弥生」は、東京都文京区に位置し、現在は東京大学の本郷キャンパスや竹久夢二美術館などが建っています。
この地名の由来は、この地にある歌碑の前段詞書(プロローグのような部分)に「やよい十日さきみだるさくら(3月10日に咲き乱れる桜)」というフレーズがあるためと言われ、つまりめぐりめぐって3月の異名である弥生と弥生時代が根っこの部分でつながっていることになります。
今年2024年の3月の天候は
気象庁発表の1か月予報によると、3月は第1週までは気温が平年並み、つまり春先らしい冷たい空気であるものの、第2週以降は平年を上回る見通し。
また、日本海側の雪は平年より少なく、全国的に降水量が平年より多めの予想になっています。
季節先取りの天候で、桜の開花も平年より早くなりそうです。