【防災】台風10号ピークを過ぎても警戒を!わが家の「失敗談」を教訓にして欲しい
もと海上保安官で2児の母、6年前の西日本豪雨災害で被災した川崎みさです。
いよいよ日本列島に台風10号が上陸しました。また、温かく湿った空気の影響で、離れている場所でも大雨が降っているため、日本各地で災害への警戒が強まっていますが、ピークを過ぎた地域の方も油断してはいけません。過去にわたしは、豪雨で「子どもが死ぬかもしれない」という手が震えるほどの恐ろしい体験をしたことがあります。子どもを守る親として準備と覚悟が足りなかった「失敗談」を、ぜひ多くの方に知って欲しいと思い、本記事を執筆しました。
息ができないほどのゲリラ豪雨
あまり知られてはいませんが、西日本豪雨災害の翌年の夏に、当時わが家が住んでいた地域では、西日本豪雨災害を彷彿とさせるほどのゲリラ豪雨に見舞われました。なんと、その日は、夏休みの登校日で、間の悪いことに下校時間を少し過ぎた時間帯でした。
突然のことに、親たちは慌てふためき学校へ連絡するも電話は通じず。あの時の「子どもを失うかもしれない」という手が震えるほどの恐怖は、5年経った今も忘れられません。
「先生の機転」で子どもは全員助かった
既に下校してしまった子ども達の身の安全を心配し、最も素早く動いたのは小学校の先生達でした。「まだ近くにいるはず!」と、2人1組になって自家用車に乗り、ずぶ濡れになりながら通学路を回って子ども達を拾い、自宅まで送り届けてくださったおかげで誰一人ケガをすることなく、全員が無事でした。
このご時世に「保護者の許可なく先生が自家用車に子どもを乗せる」という行為で、どれほど緊急事態だったかお判りいただけると思います。わたしは全身ずぶ濡れのわが子と先生を見た時は、ヘナヘナと腰が抜けて座り込んでしまいました。
親としての覚悟と準備が足りなかったと反省
わが家ではこの経験から、学校から「休校」の連絡がなくても、「危ないかも」と感じたときは親の判断で学校を休ませるようになりました。理由は「子どもの命は親が責任を持たなくてはいけない」と、痛感したからです。
学校の先生方も慎重に天候やニュースをチェックしてくださっていますが、どんな場合でも「絶対安全」とは誰にも言い切れません。もしも何かあった場合には、「子どもを返して!」と何度叫んだところで、二度と会うことは叶わなくなるのです。
台風10号ピークを過ぎても警戒を!
海上保安官時代の経験からも、親のとっさの判断で子どもの命が救われた場面を何度も見てきました。台風10号のピークが過ぎた、離れている地域だからそれほど影響はないはず、と油断せず、親として子どもの命に責任を持つために「危ないな」「不安だな」と感じる場合は、自宅待機の延長を検討をしてくださいね。