間もなくゴング!元WBCヘビー級王者のカムバック戦
元WBCヘビー級王者のディオンティ・ワイルダー(36)とWBA同級2位であるロバート・ヘレニウス(38)とのファイト開始まで、残すところ半日となった。
前日計量で、ワイルダーは214.5パウンド、
ヘレニウスは253.25パウンドをマークした。
フィンランド人であるヘレニウスにとって、今回のファイトは完全なるAWAYだ。ここ数日、プロモーターが発表する情報は、ワイルダーに関するものばかりである。
ニューヨーク入りしてからワイルダーは、NFLジャイアンツを表敬訪問し、こんなコメントを残した。
「俺はフットボール、バスケットボール、ベースボール、サッカーを経験して成長した。どれもいい選手だったんだぜ。でもボクシングの世界に入ってからは、それが人生となった。簡単な道程じゃなかったけれど。既に成功は手にしたが、今回はKOを飾ってみせるよ」
そして、最終記者会見では次のように述べた。
「俺とヘレニウスはかつてスパーリングを重ねた仲だ。互いに尊敬し合っている。でも、心配しないでほしい。試合では野獣になる。火花を散らす戦いが展開されるよ。
自分が成し遂げることを目にして、祝福してくれよな。
マジで、心の底からヘレニウスに敬意を払う。俺も彼も相手を知り尽くしたうえで、この試合にサインしたんだ。彼は偉大なファイターだし、この試合はタイトルへの挑戦権が懸かっている。ヘレニウスと拳を交えることが、楽しみで仕方ないよ。お互いに戦士のメンタルを持っているんだ。
この地では、俺のキャリアで指折りとなるノックアウト勝ちをしたんだよな。自分にとってはホームのような場所だよ。他のパフォーマンスに負けず劣らずの試合をお見せするさ。ファンもそれを期待しているだろうしね。
過去のロバート・ヘレニウスは気にならない。今回のキャンプでは700ラウンド以上のトレーニングをこなした。オーバーワークにならないように最後はちょっとペースを落とす必要があったよ。うまくリフレッシュできた。
多くの人が、俺の試合を希望して色々言ってきたが、今こそその時だ。今回勝てば、オレクサンドル・ウシク戦にも繋がるんじゃないか。
俺のキャリア第2章を楽しめそうだろう? 自分はいつだって幸せである事と平和を口にしてきた。とにかく試合が楽しみだよ」
王座から転落した際、トレーナーに責任転嫁したワイルダーだが、キャラクターを変えたのか?と思う程の喋りだった。
ヘレニウスも言った。
「ボクシングに人生を捧げてきました。つまり、自分にとってこの競技は全てなんです。ワイルダー戦に向けて出来る限りのことをした自負があります。無論、ワイルダーのパワーを認めています。だからこそ、フットワークとジャブを磨いてきたんです。
私は"咬ませ犬"とされているようですが、キャンプで長所とパンチ力をアップさせました。そのうえでリングに上がります。自分を信じられなければ、ここにはいませんよ。もし、自分が世界ヘビー級王者になれないと感じるのであれば、もっと楽な道を選択しています。
ここで多くを述べようとは思いませんが、今、自分の時が訪れようとしています。素晴らしい試合をご覧に入れます。スパーリングと試合は別物です。皆さんは、賢く戦うロバート・ヘレニウスを目にすることになるでしょう。
過去に私もバークレイズ・センターのリングに上がりましたが、最高ですよね。ゴングが待ち遠しいです」
さて、どんなファイトとなるか。ヘレニウスは<咬ませ犬の牙>を見せるか?