認知症に現れる【食べ方の変化3選】介護福祉士が漫画でわかりやすく解説。レビー小体型と前頭側頭型の場合
こんにちは。認知症の支援サポーター『夢はるか』です。
わたしはデイサービスや訪問介護の現場で15年以上働く介護福祉士です。
子どもの頃から好きだった漫画を描くことを通して、認知症や介護のことを一人でも多くの人に知っていただければと考えています。
認知症になると、生活の中で様々な変化が現れます。
毎日の食事の場面でも、それまでとは全く違う様子に驚くことがあります。
以前に【アルツハイマー型認知症に現れやすい食生活の変化】をご紹介しました。
今日はそれ以外に、特徴的な症状が現れやすい『レビー小体型認知症』と『前頭側頭型認知症』における食べ方の変化を、いつものようにイラストを交えながら、順にご紹介します。
1.虫が見えて食べられない
レビー小体型認知症の特徴に『幻視』があります。
現実にはないものが見える症状です。
小さな黒い模様が、虫に見えることがよくあるのです。
・ご飯の上に虫がいる→(ふりかけが虫に見える)
・食パンが虫に喰われている→(いちごジャムの黒い粒が虫に見える)
などと言うケースがあります。
皿の絵柄が虫に見えることもあるので、紛らわしい模様の食器は使わない方が無難です。
また、薄暗い場所で幻視が起こりやすいので、食卓の照明は明るくすると良いでしょう。
2.食べ物をうまく口に運べない
スプーンですくった食べ物が、うまく口に入らない。
皿がないところを、何度もすくっている。
そんな症状があったら、レビー小体型認知症の『視空間認知障害』かもしれません。
この場合、視力の低下はないのに物が認識できなかったり、物との距離がつかみにくいといった症状が起こります。
3.人のごはんを食べてしまう
前頭側頭型認知症では、さまざまな場面で衝動を抑えられなくなる『脱抑制』が起こることがあります。
「おいしそう」
「もっと食べたい」
と思ったら、即座に人の皿にも手が伸びてしまいます。
そのため前頭側頭型認知症には、『過食』や『早食い』が起こりやすいといわれています。
これらは病気の症状であるという理解とともに、急いで食べてのどを詰まらせないような調理の配慮も必要です。