羽田空港国際線ターミナル「第3ターミナル」のレストラン&カフェ巡り!タイ旅行ライターのおすすめはココ
愛するタイへの渡航が70回を超えた筆者。関東某所に住む筆者のタイに行く際の玄関口は、かなりの比率で羽田空港の国際線ターミナルである第3ターミナル利用が多い。なぜって?愛する紫の翼、タイ航空ちゃん(ちゃん...ってね)が、第3ターミナルだから。
チェックインカウンターの紫を見ただけで、もう心臓が爆発しそう。
タイへ飛び立つ日は嬉しくて嬉しく、同行者との待ち合わせの5時間以上前から羽田空港国際線第3ターミナルに行き、お気に入りの店を一人で巡っては飲みまくっている。さらに、展望デッキからタイ航空ちゃんを見つけて、アイドルを見つけた女子高生並みに喜んでいることもある(恐い)。
告白すると出発10時間前に到着していることもあるくらいだ。それくらい筆者にとっては、タイへ飛び立つ日は特別なのだ。
もちろん出国手続き後の制限区域内でも、最後の乾杯は忘れないぞ。
そんなことをしているうちに、お気に入りの店の情報をたんまり貯めていた。
これはもったいない!
この記事では羽田空港第3ターミナルから海外へ飛び立つ方に、羽田空港第3ターミナルだからこそ行っておきたい、または海外に飛び立つ前だからこそ立ち寄っておきたいおすすめの店をご紹介。
本気で食べ、飲み歩いたタイ旅前・旅後の記録でもある。
注意)ANAで海外に出発する際にこの記事を見ている方!羽田空港でのANAの国際線は、第2ターミナルの国際線ターミナルと、第3ターミナル、いずれかの出発となる。自分の搭乗便がどちらのターミナルを利用するのか必ず確認の上、向かう事!
垂曲線を描く大屋根が美しい羽田空港の第3ターミナル
羽田空港の第3ターミナルは国際線ターミナル。垂曲線構造の大屋根が開放感抜群で、デザインコンセプトの一つでもあるという富士の裾野を思い起こさせる美しいターミナルだ。
羽田空港は英Skytrax社が実施する「2024年国際空港評価」で世界一清潔な空港に9年連続第一位に選出された、わが国自慢の空港なのであーる!
と声高に叫んでいる間にも、お腹減ったよね?
飛び立つ前って、なんであんなに腹が鳴るんだろう。え?筆者だけ?
羽田空港第3ターミナルと言えばやっぱり江戸小路
「えー?江戸小路で食事するの?特に珍しいお店もないし、ミーハーだね!」なんていう方もいるかもしれないが、逆に第3ターミナルに来てるのに、江戸小路グルメを試さないなんて、東京タワーに来たのに展望台に行くかない人のようだ...と思う。だって見てよ!このいかにも訪日外国人ウケするTHE EDOの風景を!
しかも出発ロビーから見ると、天空の楼閣のようではないか。もうこれ見ただけで「え?何?何があるの?」って思わせる造りが秀逸すぎるのだ。ある種、テーマパークとして立ち寄るのがベターだろう。
江戸小路グルメを堪能する前に、やっておきたいのが旅立ちの儀式。江戸から旅に出る際のかつての起点だった「日本橋」が、「はねだ日本橋」として半分のサイズで復元(19世紀前半ごろのサイズの半分と言われている)されている。
「旅立ちは昔も今も日本橋」とは、何とも心に染みる言葉ではないか!眼下に広がるのは江戸の町ではなく、世界への玄関、出発ロビー。ここを渡ってから、江戸小路散策を始めていただきたい。
初めに断っておくと、江戸小路に入居しているレストランは、ほぼチェーン店かチェーン店の他業態。もしくは空港用に作られたレストランだ。だから「朝獲れの大間のマグロがとろけそうで激うめぇ~!」とか「あの有名シェフの孤高のフレンチ!」みたいなお店があるわけではない。そりゃそうだ。ここは空港だもの。空港にそれを求めるのはかわいそうというものだ。
江戸小路で立ち寄るべきおすすめの店は、ずばり、ここでしか見られない光景が眺められる店や、海外に飛び立つ前だからこそ欲するものがいただける店、そして深夜発着や早朝発着に嬉しい24時間営業の店だと思う。筆者はいつもそんな店を巡っているので、あなたの好みとはまた異なると思うが、それではいってみよう(強引)!
カフェ カーディナル/24時間営業の特等席
何だよ!いきなりカフェかよ!と怒らないでほしい。筆者はこのカフェが大好きだ。タイ旅行に行けない時も、羽田空港第3ターミナルにやってきて、このカフェで仕事をしたりしている。
なぜって?その魅力はカフェ カーディナルの立地だ。
江戸小路は残念ながら飛行機が見える飲食店はない。その代わり、出発ロビーを見渡せる店が、一番の絶景となる。
おわかりいただけただろうか。
この店の一番出発ロビー側に座ると、世界へ飛び立つ皆々様のチェックイン風景を眺められる。
飛び立つ前のワクワクのエネルギーが、この席にいると伝わってくるのだ。
それだけではない。この店は食事のメニューよりアルコールメニューの方が豊富で、なんとスパークリングワインがあり、いわゆる朝シャンだってできちゃうのだ!勢いあまって小瓶だけど2本いってしまったこともある。
江戸小路にスパークリングワインが置いてある店はおそらく二軒。気軽に飲めるので非常に助かる。
DATA
カフェカーディナル羽田・東京国際空港
所在地:第3ターミナル4F江戸小路38
MAP
営業時間:24時間営業
公式サイト:カフェカーディナル羽田・東京国際空港
日本の味 Suginoko(すぎのこ)/搭乗ぎりぎりの人間ドラマにハラハラドキドキ
ロケーションで言うと、カフェ カーディナル同様の絶景が眺められることで、羽田空港第3ターミナルマニアに古くから人気のある店。江戸前横丁という細長いエリアの一番奥にある...
「日本の味 Suginoko(すぎのこ)」。
24時間営業で、畳の小上がり席があるのも心憎い。ただ、ここでは絶対に、小上がり席で、窓側の席をゲットしてほしい。窓際の席に座れなければ、我ら日本人は何の景色も見えない席で、何の変哲もない居酒屋メニューを食べていても意味がないと思う。申し訳ないのだが、席次第ではおすすめしない(キッパリ!)。
畳の絶景小上がり席が取れたら、もうこの居酒屋は最高に居心地がいい!ここからはチェックインする人の顔まで間近に眺められる。
あまりにも居心地が良すぎて、筆者はチェックイン開始から終了まで、2便分見届けたことがある。
手に汗握る「まだ搭乗できるか、できないか」の遅刻組の光景を見たことも、一度や二度ではない。まるで当事者のようにハラハラしながら事の行方を見守ることが可能なのだ。結果、乗り遅れて電話する人の姿に「ダメだったかあ...」と、共に肩を落としてがっかりしたりもする。
旅立ちの沢山の笑顔に加え、ギリギリの攻防戦。リアルすぎる人間ドラマはこの席でしか見られないだろう。
DATA
日本の味 Suginoko(すぎのこ)
所在地:第3ターミナル4F江戸小路41(江戸前横丁内)
MAP
営業時間:24時間営業
せたが屋/にぼしの香りと「魚」の暖簾が誘惑してくる
こちらも24時間営業の店。ここまでの店は眺望という魅力があったが、「せたが屋」からは景色は見えない。しかし羽田空港第3ターミナルで一度は立ち寄っておくべきラーメン屋だ。
「せたが屋」は、うどんの「つるとんたん」と並び、江戸小路の中では超人気店の一つ。訪日外国人観光客が出発前に「最後の美味いラーメンを」と並ぶ姿や「しばらく食べられない日本のラーメンを食べて出発しよう」とする日本人で混み合っている。
筆者は空腹マックス時の旅立ちの日か、帰国日に立ち寄ることが多い。そしていつも違うメニューにしてみようかな?と思いつつも、結局王道の「せたが屋らーめん」をオーダーしてしまう。
もうスープの香りが完全に煮干し!2種類の煮干しを使っているそうで、一度いただくと忘れられない味と香り。帰国便到着後直行で暖簾をくぐった際は「ああ、あのスープ、スープをおくれ」とカウンター越しに叫びたいほど飢えていた。日本人ならではかもしれないが、魚の出汁や醤油はしばらく体内に入れないと、無性に摂取したくなる。ここのスープはそのものずばりの味だ。
麺はせたが屋オリジナル。スープによく絡む縮れ麺で、もちもち。トッピングも含め全てに文句のつけどころがないのだが、筆者はごん太で歯ごたえがいいメンマの大ファン。メンマだけでビールをいただきたいと思う味だ。
日本の旬の味 百膳/江戸小路唯一の高級感ある和食屋
海外旅行に飛び立つ前は、やたらと和食を食べ収めしたくなるものだ。しかもできれば旅に思いを馳せながら、まったりとお酒を飲みつつ食事がしたい。
実は江戸小路にはちょっとこじゃれた高級店が皆無。旅発ちの前にのんびりしすぎないよう配慮されているのか否かは謎だが、唯一、この百膳がその条件を満たし、ゆったりと過ごせる。
お店の雰囲気がこれだ。もう完全に空港であることを忘れてしまう落ち着きと和情緒。
それゆえ、ついのんびりとお酒を飲みすぎてしまい、慌てて保安検査場に向かうことも多々あった。
天麩羅、お刺身、焼き魚、鰻、煮物、丼物と、和食ならお任せ。人気の牛カツもある。結局旅立つ前のプチ乾杯も、帰国してよたよたの時も、刺身の乗った海鮮丼系を食べてしまう。
なぜ酒飲みなのに「丼」なのか。こちらは釜で炊いたご飯が名物。だからご飯は絶対に外してほしくない。お腹を空かして向かうことをおすすめする。
羽田空港第3ターミナルで景色抜きで一番筆者が好きな店は、この店だ。
洋食 PORT-SIDE KITCHEN/グリル満天星が手掛ける洋食をがっつりと
「和食は海外旅立ちの日に良いよね~」的な話をこれでもかとかましつつ、洋食をがっつり食べて保安検査に行く日もある。というのも、わが愛するタイ航空は深夜便に搭乗すると、「コンビニの方が美味しいおにぎり」を配布されてしまう場合がある。
羽田からバンコク行きの羽田発深夜便は、朝食がメインとなるため、深夜搭乗の際は、どうでも良い軽食が提供されるのだ。
あるいは軽食も出ないLCCに乗って、機内食は忘れ、寝るだけの覚悟の方はなおさら第3ターミナルでがっつり食べておきたい。そんな時には洋食屋「グリル満天星」が手掛ける「洋食 PORT-SIDE KITCHEN」へ。
家庭的な暖かみを感じさせるオレンジ色のランプが灯る店内は、洋食屋然とした雰囲気。ほっこりしつつ、ワインと肉をいただく!
世は円安、しかもタイって牛ステーキがお高いのよ。ここでしばしの食べ収め。ハヤシライスやカツカレー、ハンバーグなんかも美味しそう。筆者は胃もたれする微妙なお年頃のため、シンプルイズベストな牛ステーキピラフにしてみた。丁度良いミディアムレアで、バランスも良く、そこそこやわらかい。
また長居しそうになったが断腸の思いで旅立った。いや、断腸って...旅立ちがメインだろ!と自分で自分に突っ込みを入れたくなる。
DATA
PORT-SIDE KITCHEN by グリル満天星麻布十番
所在地:第3ターミナル4F江戸小路18
MAP
営業時間:11時~15時/17時~21時
羽田エアポートガーデンという手もある
出発ロビー(3階)から到着ロビー(2階)に降り、さらに歩くが羽田空港第3ターミナルなら羽田エアポートガーデンの飲食店へ行く、という選択肢もある。
出発ロビーを背にすると羽田エアポートガーデンの中でも一番奥まった場所が飲食店の集う「グランドホワイエ」。そのため往復すると思うと少々億劫かもしれない。
出発ロビーから距離があるせいだろうか?江戸小路のレストランよりほんの少し良心的な料金の店もある。午前中の開店時間からしっぽり飲めるちょっと上質な居酒屋「魚馳走居酒屋 うまいよ魚旨いよ魚」もあり、使い勝手抜群。
ただし羽田エアポートガーデンにある飲食店は「SPORTS BAR by VILLA FONTAINE」以外は22時までにクローズ。深夜便なら24時間営業の店がある江戸小路の方がおすすめ。
羽田エアポートガーデンのイチオシポイントは、なんといっても温泉。だから日本人が行くなら帰国時温泉でのんびりして、エアポートガーデンを散策して食事をしてから帰国すると、旅の疲れが吹っ飛びそうだ。
羽田エアポートガーデンの記事は以下の記事に詳しく書かせていただいた。合わせてお読みいただきたい。
飛行機を間近で見ながら食べたい&飲みたい!保安検査後のフードコート「トウキョウスカイキッチン」
空港で食事したいと思う時、飛行機が見えることを期待しない人がいるだろうか。あっ!いる?すまない。
だがしかーし!旅立ちの日に飛行機を間近で見ながらの食事やお酒は、もうそれだけで優勝だ。
羽田空港第3ターミナルの飲食店で保安検査前に飛行機が見える店は、展望デッキの側にある「EXPASA(エクスパーサ) Cafe 羽田」のみ。ただしそこまで近くに見える訳ではない。
間近で飛行機を眺めたいなら、とっとと保安検査受けて出国しよう。ということで、制限区域内へ。
いくつかレストランやカフェがあるのだが、やはりイチオシは24時間営業のフードコート「トウキョウスカイキッチン」じゃなかろうか。
なかなか良いチョイスの店が集まっている上に、皆出発する人ということもあり、回転が早い。仮に満席でも、飛行機の見える良席であってもすぐに空くので安心してほしい。
飛行機を眼前に臨む最上の席に座れたらしめたもの!ここでは飛行機のコックピットが正面が見えるのだ。
やだっ。パイロットさんと目が合っちゃったりして?きゃっ!...失礼した。
つけ麺の名店で行列のできる「六厘舎」や、ハンバーガー、お好み焼き屋など色々あるが、筆者はここでもつい和食を食べ収めしつつ、ワインを飲んでしまう。
バー レイジ (BAR RAGE)/旅立ちの日のオアシス
これから始まる旅への思いを胸に、飛行機を眺めながら飲むスパークリングワインの美味しさは、どこのバーよりもおいしく感じてしまう。バー レイジは筆者にとって日本で最も好きなロケーションのバーと言っても過言ではない。飛行機好きなら絶対にわかってくれるはず。タイに飛び立つ前のこの一杯のために仕事をしているようなもの。
あっ!すまない。一杯のためにではなく、二杯以上のために、と書き直しておく。
DATA
バー レイジ
所在地:第3ターミナル3F出国後エリア108
MAP
営業時間:24時間営業
公式サイト:Cafe&Bar RAGE Tokyo Sky Kitchen
魚がし日本一/お手頃価格!ミニサイズの升に入った海鮮丼が意外とボリュームあり
駅構内などでよく見かけるチェーンの寿司屋「魚がし日本一」は特に珍しい店ではない。しかし前述のワインと同じことを書くのがこっぱずかしいのだが、コックピットを目の前に食べる寿司や丼物は、この世のどこの寿司屋よりもうまく感じてしまう。こんな経験ここでしかできない!
筆者が通い続けるタイ、特に首都バンコクには、日本レベルの寿司屋はざらにあるし、最近はデパートで売っている寿司も、そこそこ安くてうまかったりする。しかし、日本人なら日本に帰国してから寿司を食え!と粋がってしまうのだった(と言いながらチェンマイで耐えきれず寿司を貪り食べたことがある)。
写真は「魚がし日本一」の一番ポーションが小さい升に入った海鮮丼。決して小食ではない筆者もお腹がいっぱいになる。
我が愛するバンコクのスワンナプーム空港は、さんざん「愛する」と言っている筆者でも激怒してしまうほど(誰にだよ)保安検査以降のレストランの料理が高い。水も高い。テイクアウトのどこにでもあるようなサンドイッチ2切れが1,000円近くする。信じられる?
しかしそれと比較すれば、日本の空港価格は許容範囲内。めちゃくちゃな空港価格設定をしていない所が凄い。そんな羽田空港第3ターミナルが大好きだ!
他にも良い店あり!あとは好みの問題!
実は今回チョイスしていない店の中にも、評判の店や行列のできる店はある。
例えば前述した江戸小路「つるとんたん」は長蛇の列だが筆者はうどんが苦手。お好み焼きも天麩羅も得意ではない。「モスバーガー&カフェ」だったら家の近所にあり、むしろ食べてから空港に来ても良かったかな?と思う。ビーガンレストランもあるが、あいにく筆者はビーガンではない。おにぎりの名店「東京大塚ぼんご」から受け継いだ「おにぎり こんが」も、もちろんお勧めしても良いのだが、テイクアウトではなく店でイートインしたいし、お酒を飲むのでモロに米ってのもちょっとね。
第3ターミナルにも寿司屋はあるが、だったら保安検査を終えた先でコックピットのド真ん前で寿司や海鮮丼が食べたい...。
うわー、面倒くさい人!
要はここでのチョイスは、食の好みやシチュエーションの好みでしかない。ただ、空港なので同じような思いや同じような好みの方もいるはず(鼻息)。
筆者はタイに行くことが圧倒的に多いため以下の水準で選んでいる。
1「空港でしか眺められない光景がある店」
2「タイでしばらく食べないもの(和食はタイで食べられるが、あえてタイ旅行中は食べない)」
3「タイだと高価な物」
4「24時間営業もしくは、自分の飛ぶ便の時間に空いている店」
たいそうな事を語ってきたが、金欠時のタイ行きは、迷わず1階のローソンで酒を買い、展望デッキの乾杯を旅立ちの日の祝いとしている。
元も子もないが、これなら飛行機が見えるし、安いし最高だよなあってこともあるのだ。
嬉しくてプチ贅沢する旅立ちも、最初から節約する旅立ちも、羽田空港第3ターミナルなるなら、いずれも最高!
それでは皆さんの良い旅に「乾杯!」。