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就活相談14・スピード写真だと就活では不利?

石渡嶺司大学ジャーナリスト

質問:エントリーシートの写真で質問です。撮影するなら高額な写真スタジオで撮影した方が受かりやすいでしょうか?

回答:就活写真のスタジオは、伊勢丹新宿店の伊勢丹写真室、銀座の資生堂フォトスタジオ、原宿SmileStyleStudio、写真のたなかや(川崎市高津区)、関西ではフォトスタジオセルフィット(大阪梅田、京都四条烏丸、名古屋栄)などが有名です。

価格はどこも高いですね。

手元にあった関西大生協だと学内撮影会実施時は、40枚セットで4100円、ヘアメイクオプションが2000円、データCDが1080円。合計7180円。

伊勢丹写真室は撮影料金3240円、プリント1枚648円、デジタルデータ5400円。資生堂フォトスタジオは「就活用プロにお任せ!  証明写真コース」(2015年1月3日~6月末のキャンペーン)がヘア・メーキャップ付、1シート4枚で女性1万円、男性7000円。焼き増しは1シート1200円、データCD5000円。フォトスタジオセルフィットは「セルフィットLプラン(レディース)」が1万1000円(20枚、メイクあり)。

生協に比べて、就活で評判の写真スタジオは料金が3~4倍する、と見ていいでしょう。

なぜ、そこまで価格差が出るのか。

伊勢丹写真室はサイトでBOX写真(スピード写真)との比較を掲載。

「BOX写真ではどんな裏技を使おうとしても良い写真を求めるのは無理です!」

と強調し、その理由を4点列記しています。

まとめると、

カメラマンとコミュニケーションを取りながら撮影できる、

ライトが4~6灯(証明写真は2灯)、

ライティング・アングルをカメラマンが調整する、

目のくまなどを修整できる、

というところ。

そこまでスピード写真に敵意を燃やすなら、生協の提携先との差も教えてほしいところですが、そこは記載なし。

察するに、違いがあるとしたら、カメラマンの技量、メイクの技量、写真データの修整技術の3点くらい。

ただ、就活写真でそこまでの差があるかどうか、やや疑問です。仮に差があったとしても、それが採用に影響するかどうかは別問題。

顔写真を気にしない企業の方が多いですし、写真を気にすると言われるエアライン、マスコミ・アナウンサー職などにしても、志望学生は相当数が写真スタジオ利用ですから、それほど差が付くわけではありません。

あまりにも修整しすぎていると、面接に呼ばれても別人と思われてかえって不利になることも。

では、なぜ、「写真スタジオ就活有利説」は生まれるのでしょうか。私は一種の暗示、プラシーボ効果だと思います。

就活生相手に慣れているカメラマンと話をして、しかも相手は学生をその気にさせるのに長けています。そのうち、自信のなかった学生も「おお、すごい! これはイケそう」と思い込むようになります。

高額な料金も、「ここまで高い金額を出したのだから頑張らないと」と思わせる効果がある。そんなところではないでしょうか。

まあ、話のタネ、思い出作りということで行ってもいいとは思います。志望業界や就活の予算などと相談のうえ、お考えください。

質問:駅構内のスピード写真だと落ちやすいのでしょうか?

回答:1シート700円前後と写真スタジオに比べ、手軽で安いスピード写真。

伊勢丹写真室がやたらと敵意を燃やしていますが、スタジオに比べてスピード写真の品質はやや落ちます。

ただ、

「時間がなかったので、スピード写真を利用して提出した先が今の会社です」

という学生・社会人も結構います。

大日本印刷の子会社・DNPフォトイメージングジャパンが設置している「Ki‐Re‐i」は元々、スピード写真にしてはきれいに撮影できる、と評判でした。

近年は、この「Ki‐Re‐i」に「Ki‐Re‐i EX」が登場、設置が進んでいます。

この新機種は、エクスセレントモード(背景選択、美肌補正、肌色調整)、肌美プラスプレミアム(美肌・美白補正)、男前プラスプレミアム(顔色・肌補正)の3機能が追加されています(設置場所により、ない機能もあり)。全国に設置されているので、利用を考えたい方は

「Ki‐Re‐iお役立ちサイト」http://www.dnpphoto.jp/products/kirei/ から探してみてください。なお、新機種も含めて、Withスマホ(スマホに再プリント・WEBデータを保存)という機能もあるようです。

これ以外のスピード写真でキレイに撮るコツは、取材したところ、以下の8点、ありました。

・女子学生は厚化粧気味に、ただしファンデーションはいつもより暗く、首回りに肌色の下地クリームを塗る

・カーテンがきちんと閉まるか確認(空くようならやめた方がいい)

・足元にストロボがある機種も多い。足や荷物でストロボをふさがないようにする。荷物は友人がいれば預かってもらい、1人ならお金がかかってもコインロッカーに預ける

・カメラのレンズはメガネ拭きなどできれいにする

・ひざに白いハンカチを広げる(反射ライトの代用になる)

・椅子の高さはレンズを若干見下ろすくらいに調整する

・撮影後、乾くまで待つ。焦ってすぐ取り出さない(定着していない)

・撮影後、乾いたらコピー機でモノクロコピーをして確認。潰れるようなら再度撮影

なんか色々ありますね。面倒という方は生協か写真スタジオでどうぞ。

※『300円就活 面接編』(角川書店 電子書籍)より引用

大学ジャーナリスト

1975年札幌生まれ。北嶺高校、東洋大学社会学部卒業。編集プロダクションなどを経て2003年から現職。扱うテーマは大学を含む教育、ならびに就職・キャリアなど。 大学・就活などで何かあればメディア出演が急増しやすい。 就活・高校生進路などで大学・短大や高校での講演も多い。 ボランティアベースで就活生のエントリーシート添削も実施中。 主な著書に『改訂版 大学の学部図鑑』(ソフトバンククリエイティブ/累計7万部)など累計33冊・66万部。 2024年7月に『夢も金もない高校生が知ると得する進路ガイド』を刊行予定。

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