Yahoo!ニュース

大学・短大が募集停止になる境界線~私立大は60校が危険ラインに

石渡嶺司大学ジャーナリスト
学生数の減少に苦しむ大学関係者。募集停止になる境界線を専門家が解説(提供:イメージマート)

◆私立大6割が定員割れに

日本私立学校振興・共済事業団は9月13日に「令和6年度私立大学・短期大学等入学志願動向」を公表しました。

同事業団は文部科学省所管の特殊法人であり、毎年8月~9月に「入学志願動向」を公表しています。

この中で私立大学・短大の入学定員充足率についてもデータをまとめています。

それで今年度について、私立大学の入学定員充足率は平均が98.19%、100%未満の割合(つまり定員割れ)は59.2%と、それぞれ過去最高となりました。

この定員割れが「私立大6割が定員割れ」とYahoo!トピックスに入り、話題となりました。

このニュースは毎年、出ており、そのたびに「Fランク大学不要論」が盛り上がります。

要は「Fランク大学に出す補助金をカットして潰せ」「Fランク大学に進学するくらいなら高卒就職で十分」などというものです。

Fランク大学の定義付けが不十分なまま、感情論が先行しているだけとしか思えません。

ただ、困ったことにこの「Fランク大学不要論」はメディア関係者やインフルエンサーでも誤解する方が一定数います。

最近だと、著名なジャーナリストである池上彰さんもこの「Fランク大学不要論」を自著で展開していました。

池上さんは自著とそれを元にした東洋経済オンライン記事では、Fランク大学について、「入試問題が全然解けなくても受かるような低レベルの大学、定員割れ状態の大学」と定義しています。

そのうえで、

「少子化で18歳人口がどんどん減っている中、こうした定員割れの大学は淘汰して、そこに支払っていた私学助成金などの分を確保していかないと、大学無償化のための税金の投入は国民の理解を得られないでしょう」

と、しています。

一方で、2019年に登場した専門職大学についてはやたらと絶賛していました。「今後は増えていく」とまで断じています。

私の前記事では、専門職大学は増えるどころか、2024年現在は20校に留まっていること、20校のうち定員割れは14校あること、さらに14校のうち10校が定員充足率60%未満(または非公表)で危険水域にあることなどを指摘しました。

著名なジャーナリストの池上さんでさえも「Fランク大学不要論」に陥るわけで、SNSなどで誤解が広まり続けるのも無理はありません。

本稿では、この誤解の問題点について指摘すると同時に、大学・短大の募集停止となる境界線がどこにあるのか、検証していきます。

◆定員割れ・赤字でも大学が潰れない理由

Fランク大学の定義は様々であり、ネット上では単に「偏差値の低い大学」を含むことが多々あります。

定義についての深掘りは別の機会にするとして、まずは定員割れの状態について解説します。

結論から申し上げると、私立大学が定員割れ状態になっても、それですぐ募集停止となるわけではありません。

昨年、私はYahoo!ニュースエキスパートで2012年時点に定員割れだった私立大学62校が2022年時点でどうなったのか、文献調査をしたうえで記事にしました。

62校のうち、募集停止・廃校となった大学は3校。公立大学に転換した大学が1校です。他の58校は私立大学として存続しています。

その後、2024年に高岡法科大学が募集停止を公表しました。それでも57校が存続していることになります。

この結果は「Fランク大学不要論」派がいうほど、私立大学がそう簡単に募集停止とならなかったことを示しています。

その理由は「会計」「偏差値」に対する誤解、それと「定員マジック」の3点が挙げられます。

◆私立大学がそう簡単に潰れない理由1「会計が企業と同一ではない」

まずは定員割れ・会計について。

池上さん含め「Fランク大学不要論」派は定員割れを極めて悪いこと、と思い込んでいます。

確かに、私立大学にとって良い状態ではありませんが、かと言って、「定員割れ=即危険」とするのも問題です。

これは企業会計と大学の会計を混同しているからでしょう。

企業であれば、赤字決算が続けば、その企業は倒産・破産となる見込みが高い、と言えます。

一方、大学はどうでしょうか。誤解する方は「定員割れ=企業にとっての赤字」と考えているようです。

ここが大いなる誤解なのです。

大学は学校法人が経営しています。そのため、収支なども大学単独ではなく、学校法人全体でみることになります。

これは企業に当てはめれば、ホールディングス、または、事業部門を複数抱える大企業なのです。

大学を擁する学校法人は、ほとんどが高校や中学、小学校など他の学校も運営しています。

大学が定員割れとなり、赤字となったとしても、他の学校が黒字であれば、学校法人としては黒字、となるわけです。

企業だとホールディングスや事業部門を複数擁する大企業だとどうでしょうか。

ある子会社(または事業部門)が赤字だったとしても、ホールディングス(または企業)全体では黒字ということはよくある話です。

企業によってはリサーチや研究などを目的に、赤字でも許容することもあるはずです。

大学も同じで、大学が定員割れとなり赤字となっても、他の学校が黒字なら維持したい、と考える学校法人は多数あります。

この学校法人会計のカラクリを理解していないと、「定員割れ=即危険」と短絡的に考えてしまうことになるのです。

◆私立大学がそう簡単に潰れない理由2「偏差値が絶対的なものではない」

大学受験における偏差値は予備校・進学情報会社が算出しています。

このうち、河合塾が偏差値を算出できなくなった大学を「BF」(ボーダーフリー)と呼称するようになりました。これがFランク大学の語源となっています。

この河合塾を含め、予備校・進学情報会社は偏差値を算出する際は模擬試験を利用することになります。

算出方法は予備校・進学情報会社によって違いはあります。ただ、基本としては、受験者の成績に、過去の受験者の合格追跡調査などを合わせて算出していきます。この偏差値の算出について、受験者の多い大学なら信頼できる数値と言えるでしょう。

しかし、受験者や過去の受験者の合格追跡調査で該当データが少ない場合はどうでしょうか。

数人程度の差で偏差値が算出される大学もあれば、算出されずにBFとなる大学もあるでしょう。

しかも、予備校・進学情報会社の模試は全国の高校生が全員受験するものではありません。大手の予備校・進学情報会社であれば全国区と言えますが、それでも限度があります。

そうしたデータを絶対視してしまうのは、私は危険と考えます。

しかも、偏差値はあくまでも大学受験におけるものであり、就職実績や社会的評価などはほぼ無関係です。

模試や偏差値については取材を進めているところですが、現段階では、偏差値40未満の大学については、偏差値37.5でも35.0でもBFでも誤差の範囲、と考えています。

すなわち、BF(または偏差値35.0)でも偏差値40.0の大学と同等か、それ以上の就職実績を出しているところは地方を中心にいくらでもあります。当然ながらその逆もあり得るわけです。

池上さんはこの偏差値のいい加減な部分を絶対視して、あまつさえ「入試問題が全然解けなくても受かるような低レベルの大学」だの「Fラン大学で勉強もせず就きたい仕事も見つからず卒業する人が増えるよりも、専門職に就いて活躍する人が増えるほうが、社会にとってもいいはずです。今後も専門職大学は増えていくと思います」と断じています。

これは、地方の私立大学の教育努力を否定した、残念な偏見、と言わざるを得ません。

◆私立大学がそう簡単に潰れない理由3「定員マジックで存続できてしまう」

2012年の定員割れ大学62校の追跡調査をまとめた記事で出したのが定員マジックで約半数の30校がこの手を使っていました。

定員マジックとは、要するに定員を減らすことで見た目の充足率を改善する手です。

文部科学省は大学の規模について制限を設けていません。認可を受けた大学がその後、定員を増やすか減らすかは大学の自由です(増やす場合は認可申請が必要)。

そこで、学生がそう簡単に増えない、と判断した場合、定員を減らしていくのです。そうすれば、見た目の定員充足率が改善されます。これが定員マジックです。

要するにリストラ策であり、学生が増える方策ではありません。つまり、根本的な解決策になっておらず、大学を無理に維持するだけ、ということになります。

ただ、良し悪しは別としてこの手に出る大学が多いことは事実です。

以上、3点の理由により、大学は定員割れになっても、潰れそうで意外と潰れないのです。

◆大学の募集停止危険ラインは60%未満で123校

では、募集停止となる境界線はどのあたりになるでしょうか。

大学・短大ともそれぞれ過去の事例から考えていきます。そのうえで、危険ラインにある大学・短大がどれくらいあるかも合わせてみていきます。

まずは、大学から。

4年制私立大学で経営難によって募集停止・廃校に追い込まれた事例は戦後の混乱期を除くと2003年廃校の立志舘大学(広島県)から2024年9月現在まで19校しかありません。

※戦後の混乱期だと久我山大学(1950年)、日本商科大学(1950年/現・明治学院大学)、東京獣医畜産大学(1951年/現・日本大学)、中央労働学園大学(1952年/現・法政大学)

※日本大学松戸歯科大学(1975年/現・日本大学松戸歯科学部)、大阪国際女子大学(2002年/現・大阪国際大学)、聖母大学(2011年/現・上智大学総合人間科学部)などの経営統合・合併は除く。

この19校の募集停止を公表した年(一部の大学はその前年)の入学定員充足率を調査しました。

さらに、日本私立学校振興・共済事業団の「令和6年度私立大学・短期大学等入学志願動向」では、10%刻みでの定員充足率データをまとめています。

過去の募集停止時の定員充足率と2024年現在の定員充足率の大学数と割合をまとめたのが、こちらの表です。

筆者・石渡作成
筆者・石渡作成

表・注釈

・該当校数・割合:該当校数は日本私立学校振興・共済事業団「令和6年度私立大学・短期大学等入学志願動向」に記載の入学定員充足率に該当する大学数。110%超と30%未満については元データの数値を合算。割合は元データの大学数(598校)に対して占める割合。

・募集停止年:大学が募集停止を公表した年。実際の募集停止年は大学により異なる。

・募集停止となった大学の充足率:募集停止を公表した年の入学定員充足率。一部の大学は前年のデータ。創造学園大学は2013年時点で学生がゼロだった、という報道と少数は在籍していたとの報道があるため両論併記とした。福岡医療福祉大学については不明のため、「30%未満」とした。

19校中、13校は定員充足率が60%未満となっていました。70%台が2校、80%台が3校ありますが、少数派とも言えます。

過去の事例を見ていくと、定員充足率が60%を切ると危険ラインになってくる、と言えます。

そして、日本私立学校振興・共済事業団データでは、60%未満の大学は60校あります。この60校は、どのタイミングで募集停止に踏み切ってもおかしくはないでしょう。それでも維持するとすれば、学校法人として赤字を許容できることを意味します。

それから、60%台が53校、70%台が69校あります。

合計122校は、危険ラインにある、とまでは言いませんが、今後、危険ラインにより近づいていくのか、それとも、復活していくのか、どちらに転んでも予断を許さないところです。

◆短大は95校が危険ライン

一方、短大はどうでしょうか。

実は短大は減少の一途にあり、大学以上に苦境にあります。

私立大学は59.2%が定員割れですが、私立短大は91.5%とさらにひどい状況です。定員超過はわずか8.5%で全国に23校しかありません。

私立の短大数も1994年の494校をピークに減少し、2024年現在は272校とほぼ半減となっています。

募集停止・廃校となった短大は大学と同様に2000年代以降だと膨大な数になってしまいます。そこで2023年と2024年の2年間に募集停止となった大学を記事検索システム(Gsearch)で調べ、該当した23校の定員充足率をまとめました。

そして大学と同様に、日本私立学校振興・共済事業団データを合わせた表がこちらです。

筆者・石渡作成
筆者・石渡作成

図の注釈

・該当校数・割合:該当校数は日本私立学校振興・共済事業団「令和6年度私立大学・短期大学等入学志願動向」に記載の入学定員充足率に該当する短大数。110%超と30%未満については元データの数値を合算。割合は元データの大学数(272校)に対して占める割合。

・募集停止年:短大が募集停止を公表した年/実際の募集停止時期は短大により異なる

・募集停止となった短大の充足率:募集停止を公表した年の入学定員充足率。一部の大学は前年のデータ。複数の学科がある短大については合算した数値。

短大も募集停止時点での定員充足率は60%未満が多いようです。ただ、大学だと、70%台・80%台での募集停止が一定数あったのに対して、短大は60%台だと23校中3校、70%台は1校だけでした。

大学同様、短大も定員充足率60%未満が危険ラインと言えるでしょう。

そして2024年現在、60%未満に該当する短大は95校あります。

それにしても、同じ募集停止・廃校でも大学は20年間(または60年間)で19校、それが短大はわずか2年間で23校です。短大が苦境にあることをよく示しています。

なお、60%は49校、70%台は47校あります。合計93校は大学と同じく、今後、危険ライン・募集停止に近づいていくのか、それとも、危機を脱するのか、予断を許さないところにあります。

仮にですが、70%台より下の短大が全て募集停止を判断した場合、残る私立短大はわずか81校にまで激減します。

◆大学と異なる短大の事情とは

短大は大学以上に苦しい立場にあります。

とは言え短大が募集停止に踏み切る事情は大学とはやや異なります。

改めて上記の表で募集停止となった短大の校名を見てください。上智大学短期大学部、龍谷大学短期大学部、武庫川女子大学短期大学部、創価女子短期大学など首都圏・関西圏で有名私大の短大が並んでいます。

地方でも、就実短期大学、岐阜聖徳学園大学短期大学部など大学は堅調に推移しているところが少なからずあります。

学生集めに問題ない私立大学からすれば短大は単に学生が集まらなかったから募集停止にするだけではありません。

無理に短大を維持するよりも、短大を募集停止としたうえで4年制大学の学部に昇格するか、あるいは既存学部と統合させます。その方が学生は集まるからです。

実際に、創価女子短期大学、岐阜聖徳学園大学短期大学部、武庫川女子大学短期大学部などは短大を4年制大学の学部に昇格(または統合)することを公表しています。

経営という観点では学生が短大以上に集まることが見込めます。教職員もリストラされずに雇用が維持されるわけで悪い話ではありません。

しかも、4年制大学を擁していない小規模な短大であっても、大規模な学校法人と統合する、という手もあります。

この方策を取ったのが東京経営短期大学です。2015年に学校法人が現在の創志学園に移管されました。2024年に募集停止となりましたが、2025年からは創志学園が擁する環太平洋大学(岡山県)の国際経済経営学部となる予定です(キャンパスは現在の千葉県市川市のまま)。

こうした統合は今後も増えていくでしょう。小規模な学校法人は赤字の短大を切り離すことができます。大規模な学校法人は赤字の短大を4年制大学の学部に昇格させることができるので、それはそれでメリットがあります。

つまり、企業のM&Aと同じなのです。

◆不人気学科に中途半端な立ち位置の短大

それと短大は大学以上に苦戦する理由が2点あります。

1点目は保育・幼児教育や社会福祉など不人気学科を擁する短大が多い点です。

2点目は立ち位置が中途半端な点にあります。

1点目ですが、不人気であり、かつ、長期的に学生募集が回復することは期待薄な学科を短大は多く擁しています。長期的な展望を描けない以上、募集停止を判断するのは無理もありません。

2点目ですが、短大は教養重視と言いつつ、教育期間は専門学校と同じ2年間が基本です。そうなると、高校生からすれば、キャリア志向であれば大学進学を選択しますし、実学志向であれば短大ではなく専門学校を選択する傾向にあります。

1990年代までは短大の方が就職に有利と言われており、女子高校生の進学先は短大が主流でした。しかし、2000年代以降は4年制大学が主流となります。さらに女子大でも国際系学部、経営系学部や情報系学部などを新設するようになりました。そうなると、短大で外国語・経営系学科で伝統あるところでも大学に流出することになります。しかも、専門学校のような分かりやすさを打ち出している短大は多くありません。この中途半端な立ち位置が短大をより苦境に追い込んでいるとも言えます。

◆今後は充足率50%・80%未満が危険ラインに?

過去の事例から大学・短大とも危険ラインは60%未満と言えるでしょう。

しかし、今後は80%未満まで危険ラインが引きあがる可能性はあります。

まず、その前に、充足率50%未満だと大学・短大は相当、追い込まれることになります。その理由は文部科学省による大学・学部の設置認可の厳格化にあります。現在は収容定員充足率(入学者ではなく学生全部)で50%未満だと学部新設が認められません。そこまで追い込まれると、大学・短大からすれば打てる手が少なくなることを意味します。

次に収容定員充足率80%について。

2020年度に始まった修学支援制度は授業料減免と給付型奨学金の2本立てで、2024年度からは中間層にも対象が拡大となっています。

この制度について「税金でダメな私大を救済している」との批判がありますが、実はそうではありません。

この制度の対象となる条件が複数あり、そのうちの一つが「直近3年間の収容定員充足率が80%未満」です。この条件に抵触する場合、原則として対象から外れることになります。

一応、救済措置として「直近の収容定員充足率が5割未満に該当せず、直近の進学・就職率が9割を超える場合は、確認取り消しを猶予」という規定もあります。

それでも、この80%の壁が高すぎる、と考えた大学・短大は早いうちに見切りをつける可能性があります。

と言いますのも、この就学支援制度によって、大学進学率が上昇傾向にあることは確かです。私の仕事の一つは高校での進路講演なのですが、制度導入以降、地方での高校講演が増加しました。しかも、今までは大学進学者が多くなかった高校からの依頼も増えています。その理由の一つが修学支援制度であり、国が負担してくれるのであれば大学に進学しよう、と考えた高校生(またはその家庭)が増えているのです。

当然ながら、制度を利用する高校生からすれば、対象外の大学・短大は志望校候補から外れることになります。

この「80%の壁」を重く見た学校法人は70%台ないし80%台でも、損切りに動く可能性があります。

「救済措置があるから当面は大丈夫」と大学経営幹部が楽観的に考えていても、収容定員充足率80%割れで高就職実績により救済される私大が増加するとどうなるでしょうか。

おそらくは、救済措置がなくなるか、ハードルが高くなる(例えば、充足率70%割れなら救済措置の対象外)ことが考えられます。

今後、少子化が進む中、大学進学率が上昇していっても、選ばれる大学とそうでない大学との格差は広がっていくでしょう。その格差の要因としては立地の良し悪しや規模、学部構成などが挙げられます。

選ばれない大学になってしまうと、悪循環にはまり、苦戦するところは今以上に増える見込みです。

そして、短大は4年制への昇格ないし統合を選択するところが今後も増加する見込みです。そうなると、10年後には現在の272校からさらに減少し、半減している可能性もあります。

ただ単に大学だから、あるいは伝統校だから問題ない、という時代ではなくなってしまったことは確かでしょう。

大学・短大の関係者は現在が安泰なところであっても、将来のために、オープンキャンパスの増員などを含め、打てる手は何でも打つくらいの覚悟が必要です。

加筆・修正(2024年9月29日22時30分)

大学並びに短大の募集停止年について、実際の募集停止の年と異なるのではないのか、との指摘をSNSで受けました。

本稿における募集停止年は大学・短大が公表し、かつ、メディアで記事になっている時期を指します。

例えば、高岡法科大学は本稿では2024年となっています。大学サイトでの公表は2024年4月15日ですが、サイトでは「2025年度以降の募集停止」とあります。

つまり、募集停止年について、公表時期であれば2024年で間違ってはいませんが、実際の時期となると2025年が正しいことになります。

本稿では、大学・短大とも、公表時期としています。ただし、ご指摘のように実際の時期と誤解されやすいことを受け、表の注釈について、それぞれ加筆しました。

ご指摘いただいた方、ありがとうございました。

なお、投稿では「四年制大学強化のために短大募集停止した大学が含まれる」とのことですが、その点については本文で解説しています。

大学ジャーナリスト

1975年札幌生まれ。北嶺高校、東洋大学社会学部卒業。編集プロダクションなどを経て2003年から現職。扱うテーマは大学を含む教育、ならびに就職・キャリアなど。 大学・就活などで何かあればメディア出演が急増しやすい。 就活・高校生進路などで大学・短大や高校での講演も多い。 ボランティアベースで就活生のエントリーシート添削も実施中。 主な著書に『改訂版 大学の学部図鑑』(ソフトバンククリエイティブ/累計7万部)など累計33冊・66万部。 2024年7月に『夢も金もない高校生が知ると得する進路ガイド』を刊行予定。

教育・人事関係者が知っておきたい関連記事スクラップ帳

税込550円/月初月無料投稿頻度:月10回程度(不定期)

この有料記事は2つのコンテンツに分かれます。【関連記事スクラップ】全国紙6紙朝刊から、関連記事をスクラップ。日によって解説を加筆します。更新は休刊日以外毎日を予定。【お題だけ勝手に貰って解説】新聞等の就活相談・教育相談記事などからお題をそれぞれ人事担当者向け・教育担当者向けに背景などを解説していきます。月2~4回程度を予定。それぞれ、大学・教育・就活・キャリア取材歴19年の著者がお届けします。

※すでに購入済みの方はログインしてください。

※ご購入や初月無料の適用には条件がございます。購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。

石渡嶺司の最近の記事