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“日本の縮図”川崎市の施策:1人ひとりが活躍できる社会を目指す「かわさきパラムーブメント」とは?

和合大樹/Wago Taiki株式会社KANON 代表取締役(川崎市)

先日、川崎市が配布を行っている”発達障害の啓発マンガ”(※1)を記事で取り上げた際に、大きな反響を頂いたので、今回はその川崎市が行っている発達障害に関する先進的な取り組みについて見ていきたいと思います。

川崎市は2016年度より、「かわさきパラムーブメント」という「人々の意識や社会環境のバリアを取り除き、誰もが社会参加できる環境を創り出す」事を理念とする事業を始めている事をご存知でしょうか。

これは、「人それぞれの個性への理解」が「社会環境によるバリアのない暮らし」の実現を可能にし、「社会への参加」が当たり前となって、そのことで新しい価値が創出されていくことを目指すプロジェクトです。

目に見える障害に対する認知や問題意識は広がってきた一方で、一人ひとりが抱える目に見えない課題を解決するための取り組みは中々少ないのが現状でもあります。

そんな中で川崎市では、発達障害など目には見えない生きにくさを抱えた人たちが活躍できるような社会を実現しようとする取り組みに力を入れているのです。

川崎市の実際の取り組み

例えば、スポーツや音楽に力を入れている川崎市ならではの取り組みとして、サッカー&ユニバーサルツーリズムクワイエットアワーが挙げられます。

人混みなどが苦手な子どもたちでもサッカー観戦を楽しめる取り組みをしたり、店内の音・光・匂いなどを調整することによって、他に人からは認知されずらい障害を持つ方が過ごしやすく楽しむことが出来る環境を作り出しているのです。

これらは、医者や音響などの専門家のアドバイスのもと、整備が進められていると言います。

動画を用いた取り組み

また、こちらは川崎フロンターレが発信している発達障害について疑似体験が出来る動画です。

行政だけでなく、地域全体でこの問題に向き合っているのが川崎市の良い点だと思います。

『発達障がい』は見た目では分かりにくく、「しつけがなっていない」や「ワガママだ」と勘違いされがちです。
そこでこれらに対して周囲の理解、認知を深めるため、特に感覚過敏のある当事者の「見え方、聞こえ方、感じ方」の体感が出来る映像を作成いたしました。
映像では、当事者はどの様な状況や環境がつらく、パニックになりかけるかを体感し、その状態から「どの様にしたら落ち着きを取り戻せるか」と「どの様にしたらできなかったことでもできるようになるか」について、 具体的な方法や接し方などの「合理的配慮」を学べる構成になっています。
引用元:【公式】「感覚過敏の疑似体験」VR映像

こうして、目に見えない困難を抱えているが故に普段から大変な思いをしている人たちにも寄り添って、それぞれが活躍出来る社会を実現していこうという取り組みは、福祉や芸術分野に力を入れている川崎市ならではの取り組みなのではないでしょうか。

日本の縮図”だと揶揄される川崎市のこの取り組みが、日本全体でも広がることに期待です。

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株式会社KANON 代表取締役(川崎市)

議員秘書&企業経営/2019年、音喜多駿(参議院議員)の下で政治を学ぶ。2021年、金村龍那(衆議院議員)事務所入所。同時期にWebメディア「なかはらPR」を開設し、コンテンツ制作で起業。2023年、元住吉にサロン開業。/人が好き。川崎が好き。/政治行政と川崎ローカル情報を発信中!

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