秘密保護法案を国会生中継しないNHK
秘密保護法案、今国会成立へ…参院委で5日採決
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131204-00001157-yom-pol
特定秘密保護法案の成立に向けて、最終盤に向かっている。
国家にとって、とても重要なことなので、十分に審議されるべき問題かと思う。参議院でも昨日(2013/12/05/木)、質問途中に強行採決という場面があった。
しかし、NHKではこの国会が終わろうとするこのハイライトな国会を生中継していない。そして、本日も、「スタジオパークからこんにちは」が予定されている。しかも、スタジオパークのウェブサイトには、ご丁寧に、「国会中継など特別編成の影響で放送予定が変更になることがあります。ご了承ください」とまで、明記されている。本日こそ、「スタジオパーク」を放送している場合ではないだろう。
森大臣の不信任案に問責決議、国会延長までアジェンダが山積みだ。これ、以上に本日のゲストであるLilicoさんの話を見せるべきだとNHKの編成は判断するのだろうか?
昨日の強行採決をNHKが放送されないので、Ustreamとニコニコ生放送で視聴した。
Ustreamの同時視聴者数は、1万7,000人 延べ視聴者数は10万人
ニコニコ生放送の同時視聴者数は、3万4,000人 延べ視聴者数は8万8,000人
合計 同時5万人 のべ18万人の視聴者が昼間にかかわらずいたのだ。
受信料の義務化もしていないUstreamや、無料視聴もできるニコニコ生放送が国会を生中継し、公共放送であるNHKが放送しないというのが、どうも納得ゆかない。
NHKの代表番号、TEL:(03)3465-1111
に電話をかけ、ジャーナリストから広報部への質問ということで、8分38秒待たされたあげく、担当者がいないということで、コールバックするということとなった。8分も待たせるということは、受け付け業務が8分も占有されていることでもある。わかりしだいこちらから電話するという対応にすれば、こちらがわの待ち時間も解決できたはずだ。
NHKのウェブサイトから電話すると、ナビダイアルで携帯からは通信料以外に20秒ごとに10円かかる
http://www.nhk.or.jp/css/goiken/call_center.html
携帯からの通話料金を30秒21円とすると…通信料336円
ナビダイアル 480秒で、240円 合計 一回のコールバックを取り付けるだけで576円も経費がかかる(笑)
待望のコールバックがあった。
取材というお願いにも関わらず、NHK視聴者センターの職員の方からの連絡だった。メディアとしての取材ということなので、一般の視聴者の対応ではなくとお願いしたが、「すべて同じ回答をするためにこちらで対応させて頂きます」とのことであった。そして記事化することの了承も得させていただいた。
NHK側の対応はこうだった。
「国会生中継を放送するかどうかは、勘案して決定している。また、昨日(2013/12/04/水)にも国会生中継をしている。さらに夜のニュースでも国会の結果をお伝えしている」
「本日の特定秘密保護方の国会は最重要なところ。民間のネット放送でも放送するぐらいの、公共放送であるNHKが放送しないと決定した要因は何だった?また、夜の一部を編集されたニュースでは全体像が見えず、誰かの恣意的編集結果にしかすぎない。公共放送の透明性を明確にするためにも、決定するプロセスを教えてほしい。
テレビのない世帯からも受信料をとる計画の前に」
「それは、視聴者センターではわかりかねる。貴重なご意見として、上に伝えさせていただく。ありがとうございます」で取材という名の「視聴者の皆様とのふれあい活動」的なインタビューは終わった。
これが、本当に日本を代表する公共放送の考え方、回答なのだろうか?
すでに、ここでは、国会中継を放送するかどうかを決定することさえ、特定秘密保護法の名において実施されているような気がした。番組の編成方針こそ、透明化されるべきだろう。
せめて、視聴されるされないに関わらず、国会生中継は、国民が唯一、送り込んだ国会議員の行動を可視化できる唯一の場である。それを放送しないのは、憲法で守られた、国民の知る権利を奪っているに等しい。
国民の受信料と国からの助成金で運営している放送協会だからこそ、良識の府である参議院ではないが、良識ある放送局の立場として、スタジオパークと国会のどちらが重要かよく考えていただきたい。
スタジオパークを優先するならば、受信料拒否の国民が大量発生してもいたしかたないとボクは考える。
国会前でデモを行っている人も、そこではなく、生放送が行われている神南のスタジオパークでシュピレヒコールした方が、受信料納付者としての意見を生放送中にガヤ音として乗せるほうが、より有効ではないだろうか?