WBCライト級挑戦権を得たメキシカンファイター
現地時間9月4日の19時36分、イサック・クルスが花道に姿を現すと、クリプトドットコム・アリーナのボルテージは最高潮に達した。
試合開始ゴングから、クルスはサウスポーのエドワルド・ラミレスに対し、積極的にプレッシャーをかける。自分の距離に飛び込むと、思い切りよく、左右のパンチを振るった。
そして2回、左フックをクリーンヒットしてダウンを奪う。辛うじて起き上がったラミレスだったが、更にクルスの左フック、返しの右ストレートを浴びるとキャンバスに沈んだ。
KOタイムは、第2ラウンド2分27秒。ライト級での初試合となったラミレスにとって、クルスは荷が重過ぎた。
勝利した直後、クルスはリング上で息子を抱きかかえて勝利の美酒に酔った。リングサイドからは、ジャーボンテイ・デービスもこの模様を目にしていた。
会場のスクリーンにデービスが映ると、歓声とブーイングが半々といった調子で場内をヒートアップした。
試合後、勝者は言った。
「どんな犠牲を払っても、LAのファンの前で勝ちに来た。今夜はノックアウトを飾ることをファンに約束し、遂行出来た。
我がチームはジャーボンテイ・デービスとのリターンマッチを希望する。それこそ、ファンが望むファイトだと信じる」
両者の再戦は、今、激戦区ライト級でも最も客を呼べるファイトと言っていい。まだ世界のベルトを巻いた経験は無いが、クルスの人気にも驚かされた。デービスだけでなく、ライアン・ガルシア、ローランド・ロメロと絡んでも面白い。