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ジョニデ離婚:ヴァネッサ・パラディ「彼に暴力をふるわれたことは一度もない」

猿渡由紀L.A.在住映画ジャーナリスト
ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディ。2008年のオスカー授賞式にて(写真: ロイター/アフロ)

ジョニー・デップから家庭内暴力(DV)を受けているとしてアンバー・ハードが裁判所から接近禁止命令を取得したのを受け(http://bylines.news.yahoo.co.jp/saruwatariyuki/20160529-00058207/、)彼をよく知る人たちが、疑問の声を上げている。

そのひとりは、デップと14年間、事実婚関係をもち、彼のふたりの子供の母親でもあるヴァネッサ・パラディだ。アメリカ時間29日(日、)TMZ.comは、パラディが書いた手書きの手紙を発表した。手紙の全文は、以下のとおり。

みなさんへ:

ジョニー・デップは、私のふたりの子供の父親です。彼は、繊細で、愛情豊かで、他人から愛されている人です。最近、彼に対してなされた主張は理不尽だと、私は心から信じています。ジョニーを知ってきた長い年月の中で、彼が私に暴力をふるったことは、一度もありません。今言われていることは、私が14年も一緒に住んできた男性の話とは思えません。

ヴァネッサ・パラディ

2016年5月27日、ロサンゼルスにて

ふたりめは、デップの最初の妻ロリー・アン・ウィルソン。メイクアップアーティストのウィルソンとデップは、1983年から1985年にかけての2年間、結婚していた。その後も友人関係を続けており、先週も、デップの母が亡くなった時にデップと話したということだ。デップは暴力をふるったことが一度もないだけでなく、叫んだこともなかったとウィルソンは言っていると、TMZ.comは報道している。ふたりが結婚している間、夫妻は犬を飼っていたが、「たいていの親のわが子に対する態度よりも、彼の犬に対する態度は優しかった」とも語っている。

デップがこの世で最も愛する女性も、彼の味方だ。彼の長女リリー=ローズ・デップは、アメリカ時間29日(日、)インスタグラムに、幼い頃の自分と父の写真を投稿した。その下には「私の父は最も優しくて、愛情の深い人です。私と弟にとって、彼は最高の父親です。彼を知る人は、みんな同じことを言うはずです」というメッセージが書かれている。

「ツーリスト」(2010)「トランセンデンス」(2014)「チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密」(2015)で三度デップと共演しているポール・ベタニーも、28日(土、)「ジョニー・デップのことは、いろいろなつながりで、長年知ってきています。彼は、僕の知る中で、最も優しくて、親切で、温厚な人です。それを言いたかっただけ」とツィートした。それに対して批判がいくつか寄せられたことから、数時間後、ベタニーは、「家庭内暴力は重大な罪です。ツィッターで審判をするべきではありません。事実が明らかになってから判決を出すべきです」と、新たなツィートをしている。

ツィッター上には、ファンからの声も多く寄せられている。「土曜日に警察が行った時、証拠も、ケガも発見されなかったんだ」「今のところは何の証拠もない。だから非難する理由はない」「彼の側の話を聞きましょう」など、いろいろなコメントがあるが、多くは「証明されるまでは無実だ」ということを強調している。

「ラム・ダイアリー」(2011)の共演で出会い、昨年2月にデップと結婚したハードは、デップの母が亡くなった3日後の今月23日(月)に離婚を申請。27日(金、)裁判所に出頭し、デップからDVを受けていたとして、接近禁止命令を申請し、受理された。ハードは裁判所に複数の証拠写真を提出、証拠のビデオもあると語っている。L.A.警察の担当警部は、「Los Angeles Times」紙に対し、今月21日(土、)DVの通報を受けてデップの家を訪れたが、犯罪の証拠が見つからず、ハードも「言い争いをしただけ」と言って被害届を出すのを拒否したことから、名刺を渡して帰ったと語った。22日(日)には、インスタグラムに、ハードがタグされた、友人たちとの笑顔の写真が投稿されている。27日(金、)メディアがそれを発見し、写真は削除された。

L.A.在住映画ジャーナリスト

神戸市出身。上智大学文学部新聞学科卒。女性誌編集者(映画担当)を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスター、映画監督のインタビュー記事や、撮影現場レポート記事、ハリウッド事情のコラムを、「ハーパース・バザー日本版」「週刊文春」「シュプール」「キネマ旬報」他の雑誌や新聞、Yahoo、東洋経済オンライン、文春オンライン、ぴあ、シネマトゥデイなどのウェブサイトに寄稿。米放送映画批評家協会(CCA)、米女性映画批評家サークル(WFCC)会員。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。著書に「ウディ・アレン 追放」(文藝春秋社)。

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