「PS5」発売日当日の店頭販売は「なし」 ネットの反応は意外に冷静
予約が殺到しているソニーの新型ゲーム機「プレイステーション(PS)5」(11月12日発売)ですが、発売初日の店頭イベントや当日販売を見送ることが発表されました。発売日入手の可能性が絶たれたゲームファンのネットの反応は、嘆きもあるものの意外と冷静です。
◇当日販売見送りはコロナ対策
店頭販売を見送る理由は、新型コロナウイルスの感染対策です。ソニーのゲーム機は発売当日、深夜から列ができるのが恒例になっていましたから、賢明な対応と言えます。もし店頭販売をしてクラスターが発生したら、全国ニュースになるでしょうし、商品のイメージも地に落ちるでしょう。
とはいえ、数日前に「PS5は発売日以降も店頭販売を見送って抽選販売」という販売店のツイートがありました。カンの良い人は「当日販売はないかも」と予想していたのではないでしょうか。「当日販売なし」の発表を受けて、残念がりつつも発表の決定を支持している内容が多く、意識の高さがうかがえます。
本来は、販売店が個別に「当日販売なし」と発表するのが筋でしょうが、メーカー側がまとめて発表する方が情報の発信力があるし、当日に「PS5はありませんか!」と問い合わせが殺到しても困るので、今回はやむを得ないところでしょう。なお、予約の引き渡しは店舗ごとに個別対応……つまり実質的に引き渡すという方針ですね。
なおPS5のパッケージをじかに持った経験から言うと、予想以上に結構な大きさと重さがあります。落とすと大変ですし、店頭で受け取る(とても幸運な)人は、帰路では車やタクシーを使うと安全です。かなり目立ちますし、超人気商品を持って歩くのは安全とはいえず、あまりお勧めしません。
◇予約100倍は本当?
現在「PS5の予約は100倍」「人気過熱」などの記事が発信されています。それは事実ですが、そのまま受け取るかは冷静になって良いかもしれません。予約は複数しますし、実質の倍率は確実にかなり落ちます(それでも高倍率ですが)。今年は、ゲーム機の転売が話題になりました。PS5の転売価格が50万円になる記事も出ましたし、ニンテンドースイッチも一時期は倍の価格で取り引きされたので心配ですよね。
以前にも記事にしましたが、PS5用ソフトもそろっているわけでもなく、慌てる必要はありません。「新型ゲーム機を早く触りたい」というのは、ゲームファンなら当然の感情ですが、慌てても、怒っても商品が手に入るわけではありません。むしろ地道に販売の抽選に参加するほうが前向きです。
【参考】PS5予約開始も「#予約するってレベルじゃねえぞ」 でも恒例の大混乱(9月19日)
発表では「今後も継続的にPS5の出荷を見込んでおります」とある通り、過去のゲーム機の販売を振り返っても、週ごとにある程度の数は出るでしょう。メーカーからの商品供給ゼロになると、転売ビジネスに有利になりますから、そのあたりは手抜かりがないでしょう。
現行機のPS4ですが、米国は2013年11月に発売されたものの、日本は3カ月遅れの2014年2月発売でした。PS5が世界同時期発売になった段階で、この混乱状況は想定内のはずです。転売商品は徹底的に無視して、「PS4のときは2月だったし、それより前に手に入る可能性があるのでラッキー」というぐらいの「ゆるーい」考えで良いと思うのです。精神的にも。