大型補強なのか、寄せ集めなのか。カブスの野手陣は半数が新加入
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シカゴ・カブスのラインナップは、半数前後が新加入の選手になりそうだ。ポジションは確定していないものの、例えば、パターンの一つとして、こんな野手9人の先発出場が考えられる。
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新加入の5人中、トレイ・マンシーニ以外の4人は、ゴールドグラブの受賞者だ。エリック・ホズマー、ダンズビー・スワンソン、コディ・ベリンジャーの3人は、オールスター・ゲームのメンバーに選ばれたこともある。また、タッカー・バーンハートを除く4人は、1シーズンに25本以上のホームランを打った実績を持つ。ベリンジャーとマンシーニのシーズン最多本塁打は、どちらも2019年に記録した、47本と35本だ。この年、ベリンジャーはMVPを受賞した。
年齢も、高くはない。5人とも33歳以下。スワンソンとベリンジャーは、まだ20代だ。
ただ、大型補強なのかどうかには、疑問符がつく。いずれも、今オフのFA市場に出ていた選手だが、カブスが総額2000万ドル以上の契約で迎え入れたのは、7年1億7700万ドルのスワンソンだけだ。ベリンジャーは1年1750万ドル、マンシーニは2年1400万ドル、バーンハートは2年650万ドル。ホズマーに至っては、1年72万ドルに過ぎない。
2年続けて大不振のベリンジャーは、今オフ、ロサンゼルス・ドジャースにノンテンダーとされた。ベリンジャーほどではないものの、ホズマーもここ2年は精彩を欠く。こちらは、あと3年3900万ドルの契約が残っていたが、ボストン・レッドソックスに解雇された(その大半はサンディエゴ・パドレスが支払う)。
昨年、マンシーニが記録したOPS.710は、ホズマーとほぼ同じだ。ヒューストン・アストロズは、マンシーニの契約についていた、年俸1000万ドルの相互オプションを破棄した(解約金は250万ドル)。バーンハートは、打撃ではなく守備がセールス・ポイントの捕手だ。カブスでも1番手の捕手として起用されるだろうが、ヤン・ゴームスの出番も少なくないだろう。
今オフに加わった選手たちが復調し、メジャーリーグ2年目を迎える鈴木誠也が真価を発揮すれば、カブスの得点は前年から大幅に増えるはずだ。昨年の657得点は、リーグで5番目に少なかった。けれども、そうならない可能性も低くはない。どちらに転ぶのかは、蓋を開けてみないとわからない。
なお、既存のメンバーのうち、昨年、20本塁打以上を記録したのは、25本塁打のパトリック・ウィズダムだけだ。出塁率.340以上(50打席以上)も、.342のイアン・ハップしかいない。ウィズダムの出塁率は.298、ハップのホームランは17本だった。22本塁打&出塁率.349のウィルソン・コントレラスは、FAとなり、カブスと同地区のセントルイス・カーディナルスに入団した。