【スグできる大掃除】簡単30分換気扇掃除術と、知っておくべき注意点
こんにちは!掃除研究家のおそうじペコです。
大掃除シーズンになりました。たまった汚れをスッキリ落として新年を迎えたいものです。
今回は自分でできるキッチンの換気扇の掃除方法をご紹介します。
難しそうな換気扇掃除ですが、コツを覚えればスキマ時間にに終わらせることができます。
そして、ぜひ読んできただきたい項目として「換気扇掃除の注意点」についてもご紹介いたします。
簡単にできる漬け置き換気扇掃除術のコツと手順
換気扇掃除のハードルが高い理由は、外し方がわからない、こびりついた汚れを落す労力が大変、そんなイメージがあるからだと思います。
そこで、ネジの外し方から「よく落ちる漬け置き洗浄方法」の詳しい手順をご紹介します。
用意しておくと便利なもの
油キャッチ用シート、ヘラ付すき間掃除ブラシ、ビニールごみ袋2枚(45L)
換気扇本体を外す
わが家の一般的なシロッコファンタイプの換気扇をサンプルに説明していきます。
脚立を使う高所作業になるので、足場の安全を確認してコンセントがあれば外してから開始しましょう。
外すためのネジは2カ所です。青い〇の本体をおさえている枠部分の小ねじ3つと、赤い〇の本体中心部の大ねじ1つです。
青〇の小ねじは普通に左回しで外れます。赤〇の中心のねじは一般的なねじを緩める方向と逆の「右回転」に回さないと外れません。
しばらく外していない、硬くて回らない場合はゴム手袋をすると回しやすくなります。
ネジの数、回転する方向がわかればカンタンに外すことができます。
洗浄剤で漬け置きする
久しぶりに換気扇掃除をする場合や、ファンの間にたまった油が多い時は、すき間掃除ブラシのヘラでそぎ落としておくと汚れが落ちやすくなります。
大き目のバケツやたらい(なければ段ボールなど)にビニール袋2枚を重ね、漬け置き用の洗浄液を作ります。
私が使用したのは油汚れに効果のあるアルカリ性の「酸素系漂白剤」です。
基本のレシピはお湯2リットルに対して大さじ1の割合で5リットル強作りました。
酸素系漂白剤を効果的に使うポイントは2つです。
ポイント1:50度前後のお湯を使う
酸素系漂白剤は温度が低いと酸化速度が遅く、60度以上になると一瞬で酸化してしまうため、一定速度で全体にじんわりと働かせる必要があります。バランスよく働く50度前後の溶液が最適です。
ポイント2:しっかり溶かす
後半にお話しする注意点につながりますが、粉状の酸素系漂白剤の場合、溶けずダマになってしまうと付着した部分にアルカリ成分による変質が起こりやすくなります。よく混ぜてしっかり溶かしてから漬け置きを開始します。
溶液が出来たら、シロッコファン本体を漬け込みます。
袋やフタを軽く閉めて温度が下がらないようにします。
漬け置き時間は20分~30分で十分です。素材を傷めないためにそれ以上は漬け置きしないよう注意します。
漬け置き時間についで掃除
漬け置きしている間に換気扇周辺の掃除をしてしまいます。雑巾を2枚用意し、住宅用洗剤をつけ換気扇の周囲の壁や内部を拭き掃除します。
その後、別の雑巾を使って水ふきで成分を拭き取ります。
外側のフィルターも洗います。
バケツに40度のお湯1リットルに対して中性タイプの食器洗い用洗剤大さじ2を入れてしっかり泡立てます(フィルターの素材はアルミ製のものが多いので、中性洗剤がおすすめです)。
泡をフィルター全体に塗り込み、5分ほど放置後にやわらかいブラシを使って汚れを落とします。しっかりすすいだら、日陰干しで乾燥させます。
本体をよく洗って終了
20分程度漬け置きをしたら、本体を洗浄液から出して洗い流します。
汚れた洗浄液は、排水口が汚れるので汚れ予防のために油キャッチシートを敷いてから流します。
すき間掃除ブラシでファンの間を軽くこすり洗いしながら洗浄液を流します。洗浄液にほとんどの汚れが溶けだしているので、力をいれ軽く洗うだけできれいになります。
赤い〇部分を見るとわかるように、真っ黒だったファンの間の油汚れはきれいに落ちて銀色に光っています。
本体とパーツ類はしっかり日陰干しで乾燥させ、取り付け後にテスト運転をしたら終了です。
換気扇掃除で知っておくべき注意点とは?
さて、今回の記事のもう一つの大きなテーマは換気扇掃除の注意点です。
換気扇にこびりついた油汚れには、酸素系漂白剤などアルカリ性の洗剤がとても効果的です。しかし、換気扇の素材の多くはアルミが使われていたり、汚れ防止のためにコーティング加工されています。
ところが、アルカリ性の洗剤は、アルミやコーティング加工などを変色、変質させてしまう性質があります。
「油汚れをしっかり落す代わりに、素材も痛めてしまう」という注意点があるのです。
今回も、20分だけの漬け置き洗浄でアルミ素材部分に剥がれなど変質が生じてしまいました。
わが家は古い家でもあり、見えない部分ということで汚れ落としを優先してアルカリ性洗剤の使用を続けていますが、どこかのタイミングで本体単体の買い替えを検討しなければとも思っています。
汚れ優先か、変質防止かしっかり洗剤を選ぶ
アルカリ性の洗剤による換気扇掃除には、換気扇の素材によって油汚れをとるか素材変質防止をとるか?という大変悩ましい問題があるのです。
設備が新しいお宅や、アルカリ性による変質が気になる方、新しい換気扇をお使いの方は今回ご紹介した手順は同じでも、使用する洗剤は変質が起こりにくい「中性洗剤」が安全です。
その場合は、お湯で汚れをゆるませてから中性洗剤を使用し、シロッコファン掃除用のブラシでファンのすき間を一本ずつ丁寧にこすり落としをしてください。
※アルカリ性でも換気扇専用洗剤として防錆剤配合や変質予防の工夫がしてある洗剤もあります。その場合も使用量や漬け置き時間を守り、使用上の注意事項をしっかり確認してください。
換気扇の汚れを落とすと空気もきれい
使用する洗剤の注意点などもありますが、外し方と取り付け方法を覚えてしまえば意外と気楽に自分で掃除できるとわかると思います。
油汚れが落ちた換気扇を回すと、キッチン特有の臭いが気にならなくなり空気がきれいに感じます。
油汚れは蓄積するほど、固くなり落ちにくくなります。年末厄落とし(油汚れ落とし)のつもりでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
※換気扇の取り外し方やお手入れ方法については、基本的にお住まいの住宅設備取扱い説明書に従って行うようにしてください。