知らないと損!『HSP』と『適応障害』の”違い”発症を防ぐための行動とは!?
こんにちは、精神科医しょうです。
私は普段、精神科での外来を行い、インスタやvoicyにてHSP気質に関する発信を行なっています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)
HSP気質はHighly Sensitive Personと言われ、繊細で敏感、共感性豊かな人々のことを指します。
そんな気質を持つゆえに周りの意思に振り回されてしまい、周りが最優先、自分軸を持てずに悩んでいる方が多くいるように感じます。
他人軸に悩むあなたはこちらの記事を読んでみてね(外部リンク)
HSPの多くは内向的な性格から、ストレスをため込みやすく、発散しづらい傾向があるようです。
自分では自覚のない内に、ストレスが蓄積し、気が付いたら心身ともに不調をきたしていたということもあるのではないでしょうか。
自分に厳しく、人に甘えることやラクをすることが苦手なため、自ずとストレス要因を作ってしまいがちです。
どうすれば、HSPはストレス要因とうまく付き合っていけるのでしょうか。
今回はHSPと適応障害について考えたいと思います。
HSPと適応障害の違いは?
・HSP
HSPは、生まれ持った先天的な気質であり、病気ではありません。
治療法は特になく、自分に備わった性格や能力を受け入れることにより対処していくことが必要です。
・適応障害
なんらかのストレス因があり、落ち込みや意欲低下や不眠、不安などの症状が出現し社会生活に支障が及びます。精神的な症状以外にも様々な体の症状も出現します。
HSPが適応障害を発症しないための対策とは?
HSPは真面目で責任感の強い人が多く、物事を敏感に察知する能力に優れているため、ストレスをため込みやすい傾向があります。
そのため、HSPが適応障害を発症するリスクは高い傾向にあると考えられます。
ここからはHSPが適応障害を発症しないための対策と工夫について解説したいと思います。
ストレスから解放される時間をもつ
頑張った自分へのご褒美として、自分を思いっきり甘やかす時間を持つことが大切です。
たとえば、人といることでストレスを感じるHSPは、一人の時間を作って、気分をリフレッシュしましょう。
そしてくれぐれも、自分を甘やかすことに罪悪感を感じないよう心掛けて下さい。
生活リズムを整える
規則正しい生活をすることで、自律神経を整えましょう。
自律神経が乱れると心身に不調をきたし、適応障害のみならずその他の病気を発症するリスクが高まります。
交感神経と副交感神経のバランスを整えるためにも、休みの日でもできる限り、決まった時間に起床し、夜は早めに就寝するよう心がけましょう。
好きなことを見つける
没頭できる趣味や習い事をしてみたり、気分転換できる散歩や軽い読書をしてみたりなど、自分が心地良いと思えることをやってみましょう。
また、仕事や学校以外にコミュニティを作っておくことで気分がまぎれ、つらい時の逃げ場にもなります。
新しいチャレンジは、自分の向き不向きを知る良い機会にもなるかもしれません。
職場の健康診断やストレスチェック制度を利用する
2015年12月から、労働者が50名以上いる職場では年に1度のストレスチェック制度の実施が法律で義務付けられました。
ストレスチェック制度が実施される職場に勤めている場合は、その機会を利用して、自身のストレス状況を把握するようにしましょう。
また、ストレスチェック制度がない場合は健康診断を利用して、自身の健康を見直し、不安なことがある場合は問診の際に医師に相談してみましょう。
HSPが適応障害の診断を受けたら?
日頃から無理をし過ぎた結果、HSPが適応障害の診断を受けてしまった場合は、必ず医師の指示のもとで、治療に専念してください。
その際に気を付けるポイントを紹介します。
①ストレスを軽減させる
・内因的な要素が関係している場合
カウンセリングなどの手法で抱えている悩みと症状を緩和させる解決策を本人・医師・カウンセラーとともに考えます。
ストレス要因を取り除くことが困難な場合は、適応力を高めるなどの手法が取られます。
あくまで本人が主体となって、解決に向けて取り組む姿勢が大切です。
・外因的な要素が関係している場合
職場環境や人間関係が原因の場合は、いったんその場から離れて心身を休めることが必要となります。
場合によっては、休職や転職などの措置をとらなければならなくなる可能性もあります。
その場合は思い切って、ストレス要因のことは一切考えず、気持ちを前向きに切り替えるよう努めましょう。
②規則正しい生活を送る
「起床」「朝食」「昼食」「夕食」「就寝」のリズムを整え、バランスの良い食事と運動を心がけましょう。
くれぐれも夜更かしをしたり、昼近くまで寝ていたり、朝食を食べなかったり…など不規則な生活にならないよう、気を付けて下さい。
不規則な生活は、適応障害が悪化させる原因にもなり、生活習慣病につながる恐れがあります。
③焦らず治療に専念する
医師の指導のもとで出された薬を服薬し、通院回数をしっかりと守りましょう。
勝手に薬の量を変えたり、途中で通院をやめたりすると、症状が悪化してしまうかもしれません。
必ず主治医の指示に従い、心配なことがある場合はすぐに相談しましょう。
まとめ
今回はHSPと適応障害について解説しました。
紹介した適応障害を発症しないための対処策を参考に、ストレス要因を回避し、ストレスと上手に付き合う方法を、ぜひ見つけて下さいね!
ストレスをため込んでつらいと感じる時は、信頼のおける人や専門家の助言を受けることをオススメします。
何事も一人で抱え込まず、たまには人を頼る行動をとってみましょう。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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