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週末は強い寒気が南下、関東は雷雨や山沿いで雪のおそれも

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雨や雪の予想(ウェザーマップ)

真冬のような寒気が通過へ

上空の寒気予想(ウェザーマップ)
上空の寒気予想(ウェザーマップ)

あさって7日(金)にかけて、春の嵐が通り過ぎた後、週末には一過性ではあるものの、真冬を思わせる強い寒気が上空を通過していきます。(関連記事

上図は上空5500メートル付近の寒気の予想で、8日(土)夜には日本海に-30度以下の強い寒気が南下し、9日(日)にかけて、北日本や東日本を中心に通過していくでしょう。今の時期(4月上旬)、上空5500メートル付近の寒気の平年値は大体-20度前後ですから、平年より5度から10度くらい低い寒気の通過となります。

大気は不安定に、発雷確率も上昇

雷の発生する確率(ウェザーマップ)
雷の発生する確率(ウェザーマップ)

強い寒気の通過により、広く大気の状態が不安定となるでしょう。

上図は8日(土)夜の発雷確率(雷の発生する確率)ですが、寒気が直接南下してくる山陰から北陸にかけてと、雨上がりで、湿気が多く、気温も高めな関東で30%から50%程度と計算されています。

8日(土)午後は晴れ間があっても、雨雲の急発達や雷雨に要注意です。

関東では雷雨や山沿いで雪も

雨や雪の予想(ウェザーマップ)
雨や雪の予想(ウェザーマップ)

関東は春の嵐をもたらす南からの暖気が8日(土)日中にかけても残るため、8日(土)は雲が多いながらも20度くらいまで上がるでしょう。

ところが8日(土)夕方から夜にかけては、上空に強い寒気が流れ込むとともに、関東平野では湿った東よりの風も強まるため、一気に雨雲が湧いてくる予想です。大気の状態が不安定となるため、雷雲が発生するおそれがあり、急な強い雨や落雷、突風、ひょうなどに気を付けなければなりません。

また雨と共に一気に冷えてきますが、特に標高の高い奥日光やみなかみなど、北部の山沿いでは、深夜にかけてみぞれや雪となる所も多いでしょう。強い寒気の抜ける9日(日)午前中にかけて、山沿いでは雪が積もる所があるかもしれませんので、雪の情報にご注意ください。

なお、東京など、関東平野部では9日(日)は朝から青空が広がりますが、冬を思わせる北寄りの季節風がかなり強く吹く可能性があり、晴れても、強風に要注意です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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