防御率2.36の先発投手をマイナーリーグへ降格させた理由は何なのか
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7月7日、マイアミ・マーリンズは、ユーリー・ペレスをAAへ降格させた。
ペレスは、20歳のルーキーだ。5月12日にメジャーデビューし、先発11登板で53.1イニングを投げ、奪三振率10.29と与四球率2.87、防御率2.36を記録している。
7月1日の登板は、初回にホームラン2本と二塁打3本とシングル・ヒット2本を打たれ、1アウトしか取れずに降板した。だが、続く6日の登板は、6イニングを投げ、ホームランによる1失点に抑えた。
この日を含め、5イニング以上1失点以下の登板は8度を数える。50イニング以上を投げている両リーグの141人中、ペレスの防御率は最も低い。
スタットキャストによると、4シームは平均97.6マイルと速く、スライダー、カーブ、チェンジアップの変化球3種は、いずれも空振り率が高い。
開幕から昇格までに、ペレスは、AAで6試合に登板している。それを含めると、今シーズンのイニングは84.1となる。それまでは、1シーズンに80イニング以上を投げたことがなかった。おそらく、これが降格の理由だと思われる。他には、サービス・タイムの抑制も、マーリンズは意図しているのかもしれない。
ここからも登板はするだろうが、マイナーリーグなら、登板間隔を空けたり、勝敗にこだわることなく、予定したイニングで降板させることができる。
マーリンズは、51勝38敗(勝率.573)を記録し、ナ・リーグ東地区首位のアトランタ・ブレーブスには8.5ゲーム差をつけられているものの、ワイルドカード・レースのトップに立っている。
このまま、ポストシーズン進出圏内、あるいはそれに近い位置にいることができれば、いずれかの時点でペレスを呼び戻すだろう。ペレスがいなくてもポストシーズンに進める場合、再昇格のタイミングは、レギュラーシーズンの終了後、ポストシーズンが始まる前ということも考えられる。