ウソ?ホント?男性更年期障害の俗説と真実
男性の更年期については、まだ多くの人々にとって謎めいているものではないでしょうか。男性更年期に関する情報に触れる機会は十分ではないので、男性ホルモン(テストステロン)低下の影響を判断することや自分が男性更年期であると認めることに躊躇するのも無理はありません。しかし、実際には男性更年期に現れる症状は、女性の更年期症状と同様に、生活の質に大きな影響を与えることがあります。健康を管理するためには、まずは男性更年期について正しい情報を知っておくことが大切です。
そこで、今回は男性更年期にまつわるウソ・ホントを探っていきましょう!
Q1. 男性の更年期は時期が決まっている?
女性にとっての「更年期」は閉経の前後というように期間が決まっています。しかし、男性の更年期にはわかりやすい指標はなく、決まった時期や期間もありません。加齢だけでなく、ストレスや、栄養の偏り、運動不足、睡眠不足、飲酒のしすぎなどの生活習慣の乱れでも男性ホルモンは減少しやすく、なかには30代や40代という早い時期に男性更年期の症状を経験する方もいます。
Q2. 男性更年期障害は加齢に伴う自然な現象なので、どうすることもできない?
加齢とともにテストステロンレベルが徐々に低下し、更年期の症状が現れることは、男性にとって自然なプロセスです。一方で、その症状を管理し、健康全般を向上させるためにできることがあります。運動、健康的な食事、ストレスの軽減、趣味や生きがいをもつこと、漢方薬の使用やホルモン補充療法などの医療機関での治療など。男性の更年期は放っておいても改善しないことが多いものです。積極的に体調管理に取り組みましょう。
Q3. すべての男性が更年期に経験する症状は同じ?
疲労、性欲減退、体重増加など、男性更年期によく見られる症状はありますが、すべての人が同じ症状や程度を経験するわけではありません。症状は個人差が大きく種類も多様。また、男性更年期に生活に支障が出るほど辛い経験(こうした状態は男性更年期障害といいます)をする方がいる一方で、中にはテストステロンの数値が低くなっても全く症状を感じない方もいます。
Q4. 男性更年期障害は心の弱い人がなるの?
そんなことは決してありません。テストステロンが低下して起こる男性更年期は、年齢や心理的・身体的な強さに関係なくおこります。テストステロンが減少すると、どんなに屈強な人でも、どんなにメンタルが強いと思っている人でも、心と体の変化が起こることがあります。
Q5. 薬指の長さとテストステロンには何か関係がある?
イギリスの心理学者ジョン・マニング博士*の研究によると、胎児のときに母親の胎内でテストステロンを多く浴びると、人差し指よりも薬指が長くなるとされています。
男性更年期は、テストステロンが低下することによって誰もが経験する可能性のある自然な現象です。健康と幸せのためにも、俗説に惑わされず、周りも情報を正しく知ること、対処するために体調管理に取り組んでいきましょう!