【韓国文化】いまさら聞けない……「ホカンス」って何!その語源から“映える”楽しみ方まで
「ホカンス」という言葉を聞いたことはありますか? ここ数年、日本でもよく耳にするようになりました。「ホカンス」は新型コロナウイルス感染症のパンデミックが起こった際に、新たな“バカンスの楽しみ方”として韓国で流行したといわれています。
今回は「ホカンス」とはどういうものなのか、語源やその楽しみ方を解説します。
■「ホカンス」とは
「ホカンス」は「ホテル(hotel)」と「バカンス(vacances)」を合わせた造語で、ホテルでバカンス(ここでは休暇の意)気分を楽しむスタイルを指します。
韓国では2000年代に新造語としてメディアに取り上げられましたが、そのときはあまり浸透せず、2013年ごろから徐々に流行し始めました。2020年、コロナ禍に入り、海外旅行をする代わりに「ホカンス」をする人が増えていきます。有名芸能人も「ホカンス」という言葉を言及するなどし、いっきにトレンドとなりました。
日本では、似た意味で「ステイケーション」という言葉が使われることもあります。
■「ホカンス」の楽しみ方
遠くに出掛けるのではなく、自分が住む地域の、比較的近くにあるホテルに宿泊するのが一般的です。そして、普段は泊まれないような、少し高級なホテルを選びます。
「ホカンス」は文字通り、ホテル内で過ごすのが定番。眺めのよいラグジュアリーな部屋でのんびりしたり、読書をしたり、ホテル施設内にあるジムやプール、サウナで汗を流したり、夜景の見えるレストランやバーでリラックスしたり、ルームサービスを頼んでみたりと、ホテルならではのものを満喫するのです。
若者の間では、映える写真撮影も楽しみ方のひとつとなっているようです。絶景をバックに部屋で過ごす写真やスパで楽しむ写真、普段よりグレードアップした食事の写真をSNSに投稿し、それをシェアします。
また、それぞれのホテルにある独自のサービスを利用するのもおすすめ。「ホカンス」はホテルステイが目的なので、旅行に比べてゆっくりとした時間を過ごすことができます。
私(筆者)は、コロナ禍前に何度か「ホカンス」をしたことがあります。行ってみたかったホテルに宿泊し、少し豪華な食事をしたり、エステを受けたりしてのんびりと過ごす。日ごろ抱えているストレスから解放され、非日常的な空間で癒されることは、現代においてとても重要なのではないかと思う、きょうこのごろです。機会があったら、ぜひ一度、「ホカンス」を楽しんでみてはいかがでしょうか。