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南岸低気圧が発達 東京23区で大雪のおそれ

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
東京都心で湿った雪が降る(撮影:高橋和也氏)

18日(月)東京地方「雪か雨 夕方から くもり」

東京地方の天気予報(17日11時予報)
東京地方の天気予報(17日11時予報)

今夜(17日)から明日(18日)にかけ、関東地方の広い範囲で雪が降り、大雪となるおそれが高くなっています。

最新の予想によると、東京23区では明日正午までに、10センチの雪が降る見通しです。

これまでの予測より、気温が低くなる可能性が高くなったためです。東京では今夜9時ごろから雨が降り出し、明日の午前中にかけ降り続く見通しです。とくに、気温が低くなる深夜0時ごろから午前6時は雪に変わるおそれがあります。

東京で雪が積もる条件

東京都心では雪が降っても、積もる場合と積もらない場合があり、きめ細かい予想が求められます。これまでの調査によると、関東南部都市部で雪が積もる気象条件は下記のものが知られています。

関東南部都市部で雪が積もる気象条件

1.気温が1度以下であること

2.降水が1時間に2ミリ~3ミリ以上であること

ひとことでいうと、降水が強まると、上空の冷たい空気が降りてきて、気温が一段と下がり、雪がより積もりやすくなります。

専門的な見方なので、理解するのは難しいかもしれませんが、雪が強くなってきて、気温が1度を下回ってきたら、雪が積もると思ってください。東京の雪は刻々と変化するので、私たちも外の様子を観察(実況監視)しています。

明日(18日)にかけ、関東地方に接近する低気圧は発達するため、降水が強まることが予想されています。

天気ノートを見返すと、今から3年前、2013年1月14日(成人の日)の大雪を思い出しました。

降水が強まり、気温が1度を下回った途端に雪が積もり始め、わずか3時間で8センチも積もってしまったのです。急激な天気の変化に慌ててしまった思い出があります。

低気圧の発達は大雨と大雪が紙一重なので、「もしもの場合」を考えておく必要がありそうです。

【参考資料】

大雪に関する東京都気象情報 第2号:2016年1月17日11時24分,気象庁予報部

牧野眞一,2014:大雪の事例(平成25年1月14日関東地方南部の大雪事例),平成25年度予報技術研修テキスト,気象庁予報部,28-38.

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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