土用の丑の日と土用波
土用波
7月25日は土用の丑の日、今年は8月6日も土用の丑の日です。
土用というと「鰻」というイメージがありますが、風が弱いのに大きな波がおしよせる「土用波」もあります。
現象自体は古くから知られてきましたが、原因がわからず、不思議がられてきました。
原因がわかったのは明治以降の近代気象学が発展してからです。
土用波は、遠方の台風で発生した波浪が、波頭が丸くて周期が長いという特徴をもった波、「うねり」となって日本近海にやってきたものです。うねりは、減衰しにくいという特徴を持っていて、遠く離れたところからやってくるときは、風が弱いのに大きな波ということになります。
また、うねりは、海岸地形の影響を受けやすく、場所によっては極端に高い波となることもあり、油断できない波でもあります。
今年の土用波は東から
現在、日本の東海上に、台風5号と台風6号という2つの台風があり、これらの台風からの
土用波が、北日本の太平洋側から関東近海に入っており、沿岸近くでは2メートルの波となっています。
つまり、東から土用波がやってきています。
東からの土用波は、台風が移動することで長続きしないことが多いのですが、多くの場合、土用波は日本の南海上に台風があって、南からやってきます。
南海上から土用波がくる場合は、長続きをし、かつ高い波となります。
土用波は、海辺で遊ぶのに適した、風が弱くて穏やかな日に起きますので、思わぬ事故が発生することがあります。
日本近海に台風が存在する場合は、常に土用波に注意する必要があります。