期待のホワイトヘビー、9日にカムバック及びリベンジ戦
9日に行われるWBCヘビー級タイトルマッチ、タイソン・フューリーvs.デオンテイ・ワイルダーの前座に、ポーランドの人気ヘビー級ファイター、アダム・カナッキが出場する。
メインイベントの両者は3度目の対戦だが、カナッキもキャリア唯一の黒星を喫した相手、ロバート・ヘレニウスとのリターンマッチとなる。
ポーランドから米国、ニューヨーク・ブルックリンに移り住み、デビュー以来20戦連勝(15KO)を重ねてWBA4位まで上ったカナッキだが、タプタプの体はどう見ても調整不足であった。2020年3月7日、同7位のヘレニウスに4ラウンド1分8秒でKO負けを喰らった。
同ファイトはWBAヘビー級タイトル挑戦者決定戦とされたが、カナッキはチャンスを逃したのだ。かつ、コロナ禍で再起のリングがなかなか用意されなかった。敗北により現在のカナッキはWBA10位、ヘレニウスは3位と立場が入れ替わっている。
ヘレニウスは公約通り、直ぐにでもWBA王者へ挑戦したかった筈だが、人気選手であるカナッキのオファーを快諾した。
カナッキは言う。
「10月9日に勝利して、自分の敗北が事故だったことを証明したいです。今振り返れば、あの日の僕は疲れが残っていました。ラッシュをかけようとしたところで、パンチをもらってしまったのです。
負けてから、ブルックリンの住民に支えてもらいました。カムバックすることが、彼らへの恩返しになります。移民の多い労働者の街で生きて来た自分へのテストだと受け取っています。
ヘレニウスはカウンターが巧みですよね。前回はそれにやられたので、十分に対策しています。
トレーニングキャンプはとても上手く運びました。週に2回、2名のパートナーと、8~10ラウンドのスパーをこなしてきました。何度かこの試合は(コロナで)延期になったので、1月からトータルで3~4回ミニ・キャンプを張りました。早くリングに上がりたくてウズウズしています」
22戦目にしてカナッキは初めてラスベガスのリングに上がる。興行主がヘレニウスよりも、このポーランド人ファイターを売り出そうとしていることは誰にでも理解できるが、果たして結果を出せるだろうか。締まった体でリングに立つだろうか。